盛山新文科相が就任会見　「大変厳しい」対応を予測　端末更新費用の財務交渉

（国 2023-09-19付）

　盛山正仁新文部科学大臣は１４日、就任に当たっての記者会見に臨んだ。

　はじめに「文部科学省が担当する教育、科学技術、学術、スポーツ、文化芸術それぞれの分野の課題と向き合い、勉強しながら文部科学行政に携わりたい」と表明。「落選中に大学で教えた経験、大学院で学んだ経験を生かしながら文部科学行政に少しでも貢献できれば」と抱負を語った。

　６年度予算概算要求に盛り込まれた１人１台端末の更新費用に関して「公教育の必須ツールとして着実に更新することを盛り込んでいるが、これは要求の段階。来年度の予算として認めて成立するまでまだまだ折衝を重ねなくてはならない」と説明し、ＧＩＧＡスクール構想が新型コロナウイルス感染症の影響で前倒しとなった経緯を振り返った上で「２期目の土壌が簡単にいくとは思えない」と慎重な見方を示した。

　また、国において端末の更新を制度化する場合「財政当局は大変厳しい対応をしてくるだろう」と予測。「国と地方公共団体の役割分担を含めて、どこまでどうするかはこれから（の話）になる。要求官庁としては頑張るが、どういう結果になるかは時間を頂戴したい」と現実主義的な面ものぞかせた。

　教員の確保に向けては骨太の方針や中教審特別部会の緊急提言を踏まえ学校における働き方改革に取り組んでいくと表明。「教員となって子どもを育てていこう、子どもの未来をつくっていこうと思ってもらえる職場環境、労働環境を作るお手伝いを、可能な限りしていきたい」と語った。

(国 2023-09-19付)