こども誰でも通園　議論開始　利用上限 月１０時間で検討　来年度　試験事業本格実施へ

（国 2023-09-25付）

　こども家庭庁は、６年度予算概算要求に盛り込んだ仮称・こども誰でも通園制度の創設に向けた検討を開始した。２１日に開いた初会合では、来年度実施を予定している試験事業の対象を６ヵ月～２歳とし、利用時間の上限を月１０時間とすることなどを確認。今後、１２月をめどに意見を取りまとめ、来年度の試行的事業の実施に備える。

　同庁は、事業の実施に向けて、成育局長、学識経験者、保育所・認定こども園・幼稚園等の関係事業者、自治体で構成する「こども誰でも通園制度（仮称）の本格実施を見据えた試行的事業実施の在り方に関する検討会」を設置。検討会では、試行的事業実施の在り方等を議論し、６年度の試行的事業の実施方針を取りまとめるとしている。

　本格的な制度開始に先立ち、本年度から全国３１自治体でモデル事業を開始。設計に当たって、速やかに全国的な制度とするため、本年度中に未就園児のモデル事業を拡充させ、６年度から制度の本格実施を見据える。

　２１日に開いた初会合では、同庁の担当者が制度の概要や、試行的事業実施上の留意点、事業実施のイメージなどを説明。来年度の試験事業の対象を６ヵ月～２歳としていることや、実施する事業者として保育所や認定こども園、幼稚園、地域子育て支援拠点などを想定していること、利用時間の上限を月１０時間とする案が示された。

　有識者からは「試行的事業での利用時間の上限を延ばすべき」「障がいなどがある子どもも利用できる制度とするべき」などとの意見が上がった。

　次回以降の会合では、利用する際に施設や曜日、時間を固定するか、自由に利用できるようにするか、在園児とどう関わるかなどの論点を議論し、１２月をめどに意見を事業実施の中間方針として取りまとめる方針。

(国 2023-09-25付)