札幌・釧路で試行配信　道教委　夜間中学遠隔授業

（道・道教委 2023-10-05付）

　道教委は夜間中学における遠隔授業を検証するため、今月中に遠隔授業の試行配信を行う。札幌市・釧路市内の自主夜間中学を対象とし、受講者の理解の状況などに応じた個別のサポートを行いながら遠隔授業の有効性を調査する。３日の３定道議会予算特別委員会の滝口直人委員（自民党・道民会議）の質問で明らかにしたもの。

　道内では４年度に初の公立夜間中学となる札幌市立星友館中学校が開校。札幌市以外に小樽市など１２市町村の多様な年齢・背景の人たちを対象に学びの機会を提供している。一方、広域分散な本道の特性に応じた学習機会の確保が課題となっている。

　道教委は、自主夜間中学などの関係団体や学識経験者らで構成する「夜間中学等に関する協議会」を定期的に開催し、夜間中学等に関する実務的な協議や意見交換を行っており、昨年１１月には同協議会のワーキンググループにおいて１回目の遠隔授業を試行。受講者からは「習熟の程度など生徒の多様性に対応する手だてが必要」などの意見が寄せられた。

　今回のオンライン授業では、受講者の理解の状況などに応じたサポートを行いながらニーズを把握する。授業の配信先は前回授業配信した札幌のほか、釧路の自主夜間中学を対象とする。本年度中に開催予定の同協議会において遠隔授業の試行の成果を発表する。

(道・道教委 2023-10-05付)