旭川市教委　学校力向上地域協議会　学校改善へ成果共有　ＩＣＴ活用、働き方改革等確認

（市町村 2023-10-11付）

学校力向上地域協議会

　【旭川発】旭川市教委は９月１１日、近文小学校で学校力向上に関する総合実践事業第２回地域協議会を開催した。中核校、指定校の教職員ら２３人が出席。同校２年生算数と４年生社会の授業参観を踏まえ、ＩＣＴを活用した授業改善の状況や働き方改革の進捗状況を確認し、学校改善に向けた取組の成果を共有した。

　道教委は、平成２５年度から学校力向上に関する総合実践事業を開始。管理職のリーダーシップのもと、全教職員が一丸となって包括的に学校改善を推進。実践の成果を普及・啓発することで、本道の小・中学校の学校力向上を図っている。

　旭川市では、中核校の大有小学校を軸に、指定校となっている近文小、北光小学校、北門中学校の３校と連携して取組を進めている。

　この日の会合には、上川教育局の佐藤忍義務教育指導監、大有小の佐藤潤一校長、近文小の青山天生校長、北光小の山口真希校長、北門中の日比生司校長ら管理職、主幹教諭、事務職員２３人が出席。実践発表やグループ協議を通して、現状の課題と今後の方向性について確認した。

　近文小２年生算数と４年生社会の授業参観を行ったあと、近文小の篠﨑章主幹教諭と松浦達也教諭が授業参観を踏まえ、同校の取組と今後の方向性を説明した。

　松浦教諭は、ＩＣＴを活用した教育の充実について解説。「低学年の授業では、まずは学び方や調べ方を習得させるため、教師の指示で一斉に端末を操作する従来型を採用している」「高学年の授業では、課題や方向性を提示したり、困っている子への支援をしたりするのみで、子どもたち一人ひとりの学びや課題解決を支えるファシリテーターとして関わる授業を行っている」と取組を紹介した。

　今後の取組については、教員が日常的にＩＣＴを活用できるよう、放課後等に研修会を年１０回程度行うなどの方針を示した。

　篠﨑主幹教諭は、北海道アクションプラン第２期を踏まえた働き方改革について説明。働き方改革推進チームを設置し、働き方改革の方針や改善案を策定した前年度までの成果を踏まえ「５年度は、学校だより等のデータ配信や欠席連絡システムの活用など校務ＤＸの推進、毎週金曜日の下校時刻を３０分繰り上げるスライド日課の設定などに努めていきたい」と話した。

　最後に、佐藤義務教育指導監は「教員主導ではなく、子どもを主体に授業を進めており、自ら目標を立てた上での実践、交流、修正する、学びの連続性を持たせる場面が見られた」と述べ、質の高い教育につながることを期待した。

　第３回協議会は、３０日に北門中で開かれる。

(市町村 2023-10-11付)