八雲高創立１００周年記念式典　新たな歴史紡ぐ決意　夢実現へ充実した生活を
（学校 2023-10-23付）

八雲高校創立１００周年記念式典

　【函館発】八雲高校（髙橋一矢校長）は１５日、同校で創立１００周年記念式典を執り行った。在校生や教職員、来賓ら約４００人が出席。開校の節目を祝うとともに、新たな歴史を紡ぐ決意を誓い合った。

　同校は大正１２年に徳川義親氏をはじめとする町民有志からの寄付金や校地の提供を受けて設立した道庁立八雲中学校と、１５年設立の町立八雲家政女学校が前身。昭和２４年の統合を経て、現在までに１万７０００人超の卒業生を輩出してきた。

　式典前には記念石碑の除幕式が行われ、同窓生ら関係者で完成を祝った。

　式辞に立った髙橋校長は「伝統のある八雲高に奉職していることに感謝し、さらなる充実・発展に向けて鋭意に努力を重ねていく」と決意。「在校生、教職員が一丸となってつぎの１００年に向けて共に歩みを進めていこう」と呼びかけた。

　来賓祝辞では、道教委の倉本博史教育長のメッセージを大鐘秀峰委員が代読したほか、岩村克詔八雲町長が登壇。同校のさらなる発展を期待した。

　生徒会長のデサー・ジョアンオ和幸さん（３年）は「歴史と伝統のある記念すべき日を在校生として迎えることをうれしく思う」とあいさつ。「自分たちの夢をかなえるため、周囲と協力し、悔いのない充実した高校生活を送りたい」と力を込めた。

　道庁立八雲中学校、八雲実科高等女学院、道庁立八雲高等女学校の校歌を紹介したほか、同校吹奏学部の演奏のもと、全員で校歌を斉唱し１００周年の節目を祝った。式典終了後は八雲遊楽亭で記念祝賀会が行われた。

◆小さなつながり　大きなものに　平昌五輪金の小平さんが講演

　創立１００周年を記念し、９月中旬には、八雲町シルバープラザで講演会を行った。町民約４００人が参加。平昌五輪スピードスケート女子金メダリストの小平奈緒さんが「人とつながる」と題し、スケートを始めた幼少期から現在に至るまで周囲に支えられた経験を振り返った。

　小平さんは講演で自らの競技人生を映像で紹介。昨年の北京五輪では大会１ヵ月前に足首を捻挫し、自身の思うように競技へ挑むことができなかった悔しさを回顧。一方で「自分をコントロールすることに全力を注いだ」とし、大会本番を終えた際には「成し遂げることはできなかったけれど、やり遂げることはできた」と力を込めた。

　また、故郷の長野県で災害が発生し、ボランティア活動に参加した際のエピソードを紹介。地域のリンゴ農家と親交を深め、試合の際には応援でリンゴを送ってもらい、自身もシーズン中はリンゴが描かれたユニフォームでレースに挑み「応援されるばかりではなく、応援できる人でありたいと思った」と説明。

　互いに頂点を目指していたライバルへの思いや支えてくれた家族に対する感謝の気持ちを振り返り「小さなつながりが大きなつながりとなる」と呼びかけた。