帯工高創立６０周年記念式典　未来切り拓く覚悟を　伝統と歴史のバトン継ぎ

（学校 2023-10-23付）

　【帯広発】帯広工業高校（中島泰彰校長）は１５日、同校で創立６０周年記念式典を執り行った。在校生や教職員、同窓生ら約６００人が出席。同校が歩んだ歴史を振り返り、未来を切り拓く決意を誓い合った。

　同校は昭和３９年、十勝管内唯一の工業高校として、機械科・建築科・土木科の間口を設けて開校した。昭和５４年に電気科を新設し、平成９年に機械科を電子機械科に学科転換。地域と連携した教育活動が評価され、２６年度管内教育実践表彰、２７年度道教育実践表彰を受賞した。これまでに卒業生９９７０人を輩出してきた。

　この日、生徒会長の建部束颯さんが校旗を持って体育館に入場し、式典が開幕した。

　中島校長は式辞で、６０年にわたる教職員や生徒の努力、地域や保護者の温かい支援に謝意を示した。社会の変化や技術革新が進む中、工業技術者の育成とともに、主体的に学ぶ姿勢や課題発見・解決能力を育む重要性を強調。「６０周年を迎え、本校の存在意義を確認し、未来を切り拓く覚悟を持つ必要がある」と述べた。

　来賓を代表し、十勝教育局の新山知邦局長が登壇した。学校や地域の献身的な支援に敬意を表し、教職員に向けて「自立の精神を持ち、優しさとたくましさを兼ね備えた人材の育成を目指し、本道教育の発展に力添えを」と呼びかけた。

　式典祝典曲Ｏｖｅｒｔｕｒｅ“ＰＲＯＧＲＥＳＳ　ｗｉｔｈ　ＴＲＡＤＩＴＩＯＮ”序曲「前進・伝統とともに」は、教職員のつながりによって、追分高校の石若拓哉校長が作曲。当日は指揮台に立ち、在校生や同窓生と共に華やかな音楽を奏で、６０年の節目を祝った。

　前生徒会長の池田惺蘭さんは「これまで学校を支えてくれた教職員、保護者、地域、先輩方によって、現在の教育環境で学ぶことができている」と感謝。「明るい未来に向けて、バトンを受け継いでいきたい」と誓った。

(学校 2023-10-23付)