釧路市鳥取西中　公開授業研究会　深い学び志向の実践披露　３年理科　仮説立て実証実験

（学校 2023-11-07付）

鳥取西中・公開授業研究会

　【釧路発】釧路市立鳥取西中学校（福原克洋校長）は１０月２５日、同校で公開授業研究会を開いた。管内の小中高校教諭ら約１４０人が参加。数学科（通常・じっくりコース）、社会科、理科、保健体育科の４教科の授業を公開したほか、研究協議を通して授業力向上を図った。

　同校は研究主題を「主体的・対話的で深い学びを志向する授業づくり」と設定。釧路市立幣舞中学校の教諭らと学習指導案を検討し合うほか、多くの授業を参観し課題と成果を共有するなど、授業を変えるポイントを先生が考え見いだし、実践するために協働的な取組を行っている。

　今回の授業研究会は、釧路教育研究センターの研修講座を兼ねるとともに、授業改善の質的向上などを目的に授業を公開した。

　公開授業は３年生数学科「相似な図形」（通常コース・谷口友影教諭、じっくりコース・長谷川新教諭）、２年生社会科「中国・四国地方」（佐藤宏教諭）、３年生理科「運動とエネルギー」（那須公彦教諭）、３年生体育科「バスケットボール」（横山翔教諭）の５授業を公開した。

　このうち、那須教諭が行った理科の授業では、本時の課題を「道具を使う場合と使わない場合で、仕事の大きさはどうなるのか予想を立て仮説の検証方法を立案する」「道具を使う場合と使わない場合について、それぞれの仕事の大きさを比較して考察し、仕事の原理について説明する」と設定。

　生徒たちは、吹奏楽部の楽器搬入時に重い楽器を効率的に運べるよう、力が不足している人でも重い楽器を運ぶ方法を考えるために、ペットボトルを楽器に見立て動滑車を使って、ペットボトルを引き上げる動作を確認して、道具を使うとペットボトルが軽く感じることを確認した。

　「軽いということは仕事の大きさはどう変化するのか」「仕事の大きさは道具を使わなかった時と比べてどうなるのか」を検証するために、８グループに分かれそれぞれ仮説を立て、ばねばかりを用いて実証実験を進めた。

　生徒たちは、各自の考えを共有しながら実験計画を考え、実証実験を進めていき、仕事の原理について主体的に理解を深めた。

　このあと、公開授業を行った４教科の部会協議を実施。

　釧路教育局義務教育指導班の齋慎之主任指導主事（社会科）と平林延祥指導主事（理科）、釧路市教委教育支援課の関本祐介指導主事（保健体育）と赤本純基指導主事（数学）がそれぞれ助言者を務めたほか、参加者同士の活発な研究協議が行われた。

(学校 2023-11-07付)