浦河高　創立９０周年記念式典　ウェルビーイング実現へ　強くたくましい学校づくりを

（学校 2023-11-07付）

浦河高９０周年記念式典

　【苫小牧発】浦河高校（齊藤雄大校長）が創立９０周年を迎え、１０月３１日、浦河町総合文化会館で創立９０周年記念式典が挙行された。記念事業協賛会主催。齊藤校長は式辞で「他人や地域が持続的に幸せになるウェルビーイングの実現を目指し教育活動を推進していく」「強くてたくましい学校づくりを目指していく」との決意を述べた。

　同校は昭和７年、町立浦河実践女学校として開校。１９年に道立に移管し、浦河高等女学校に改称。２３年に男女共学普通科となり浦河高校に改称した。

　その後水産課、工業科の設置などを経て創立５０周年を機に現在の校訓「自主・敬愛・努力」を設定。幾多の変遷を経て平成２４年に様似高校と再編統合し、総合学科となった。

　卒業生数は１万７０００人を超え、全国各地に多彩な人材を輩出している。

　記念式典には、全校生徒２７８人のほか、町長、教育長、旧職員、同窓生ら多数が駆け付けた。

　記念事業協賛会の上田正則会長があいさつ。「様似高との統合、総合学科移行から１０年、地域や行政との積極的な交流を図り、未来に貢献できる、社会に役立つ人材が育ってきた」と振り返り「これから１０年後は簡単には見通せない。多くの課題に立ち向かえる思考力・行動力が必要であり、関係者の皆さんには今後も生徒たちを見守っていただきたい」などと述べた。

　続いて齊藤校長が式辞。「総合学科として、就職から進学希望まできめ細かに対応した個別重視の教育と、社会の変化に自分の能力を最大限に発揮して困難に立ち向かう力を育むキャリア教育を推進している」とし「キャリア教育の目標は、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通し、主体的に社会に参画することで豊かなキャリア観を身に付けること。このため、自分が何を得るか、人に何を与えるかを重点に指導している」などと述べた。

　また、様々な体験を通じて「つなぐ力・つなげる力・つながる力」を育成。自分だけではなく、他人や地域が持続的に幸せになる「ウェルビーイングの実現を目指し教育活動を推進していく」「強くてたくましい学校づくりを目指していく」との決意を述べた。

　続いて来賓を代表し浦河町の松田有宏副町長が池田拓町長の祝辞を代読。祝電披露、永年勤続者表彰を行った。

　最後に生徒会長の菊池華代さん（２年）があいさつ。「私も友人も大きく変わった。数えきれないほどの体験、ボランティア、人とのつながり、社会との関わりを持って大きく成長できた」と感謝。

　その上で「目的を達成するため自ら行動し、繰り返し鍛錬し、壁にぶつかっても諦めることなく粘り強く挑戦し壁を乗り越えていく。先輩方が受け継いできた浦河高生としての意識を忘れず、つぎの世代へとつないでいく」と力強く述べた。

　式典後は、平昌五輪・北京五輪スピードスケートメダリストの髙木菜那さんが「前を向く力～逆境に負けないために」と題し記念講演を行った。

(学校 2023-11-07付)