札幌琴似工高 ６０周年記念式典　人生の歩みが学校の歴史　伝統を受け継ぎ後世に

（学校 2023-10-31付）

琴似工業高創立６０周年記念式典

　札幌琴似工業高校（宮岡勝郎校長）の創立６０周年記念式典が２１日、同校で執り行われた。在校生や教職員、来賓ら約７００人が出席。６０年の歴史を振り返るとともに、先人たちが紡いできた伝統を後世に引き継いでいくよう気持ちを新たにした。

　同校は昭和３８年、地域の強い要請によって発寒鉄工団地に隣接した現在地に開校。平成９年には、最新の施設設備を有した現在の２代目校舎が建設され、北海道の工業教育のけん引役として中心的な役割を果たしてきた。

　教育活動では、校訓「報恩效誠」「錬心清志」「実践躬行」のもと、日本全国のものづくり産業を支える技術者・技能者の育成を目的に、各種職業資格の取得や企業や大学との連携など、実践に即した工業教育を展開。これまで全日制、定時制を合わせて１万９０００人を超える卒業生を輩出してきた。

　式辞に立った宮岡校長は同校の変遷を振り返るとともに「本校の卒業生、同窓生が社会に出てから歴史を積み重ねてくれたからこそ、６０周年を迎えることができた」と謝意を示した。

　その上で、生徒たちに対して「これからの一人ひとりの人生の歩みそのものが本校の歴史となっていることを心に留めてほしい」と呼びかけた。

　記念事業協賛会の池田篤司会長は、同校同窓生として、同校に通った自身の学校生活を振り返るとともに、生徒たちに対して「今後も熱意ある教職員の指導のもと、学業に励み、学んだ知識で産業界に貢献してほしい」と期待を寄せた。

　続いて、道教委の柴田亨教育指導監が祝辞を述べ、同校のさらなる教育活動の発展を祈念した。

　最後に、全日制生徒を代表して荒木優さん、定時制生徒を代表して貝塚友哉さんがあいさつ。

　荒木さんは「６０周年を迎えた琴工は、あいさつや笑顔があふれ、生徒一人ひとりが希望を持って過ごせる学校になっている。これからも大切な友達や先生と共に充実した学校生活を送っていきたい」と気持ちを新たにした。

　貝塚さんは「これからも後輩たちが夢を持って学校生活を送り、希望を持って社会に羽ばたいでいけるように先輩たちから受け継いだ琴似工業の財産を継いでいく」と誓った。

(学校 2023-10-31付)