函館桔梗中2年生キャリア教育 課題対応能力等定着へ 職業人に学ぶ講座など通し(学校 2023-10-26付)
桔梗中キャリア学習の取組①
【函館発】函館市立桔梗中学校(長谷川秀雄校長)は本年度、2年生のキャリア教育と進路学習に力を入れている。生徒が人生の選択を行う局面で自分らしさを発揮しながら課題を乗り越えられるよう、道徳観や課題対応能力を身に付けられる教育課程を設定。学校外の社会で活躍する人材による「職業人に学ぶ」出前講座を複数企画し、学校教育目標「自分の考えをもち、適切に伝えることができる生徒の育成」の具現化を目指している。
文部科学省の中学校キャリア教育の手引では、中学生の発達段階について「自己の発達や自立の欲求が高まり、社会的な役割や責任を意識する時期である一方、高校入学者選抜をはじめとする現実的な進路の選択を迫られ、自身の意思と責任で決定しなければならない重要な時期」としている。
同校では、キャリア教育の全体目標を「他者との共同や自己の振り返りを通して、自分らしさや他者の良さに気付き、夢や目標に向かって学び続けようとする生徒の育成」と設定。変化に恐れず、対応していく態度の育成や視野の広さを身に付けさせるべく、進路学習のほか、学校外の社会に目を向ける「職業人から学ぶ」を計画の一つに据えた。自己理解や自己管理能力、社会形成能力等を身に付けさせるための様々な講座を用意している。
◆南極大陸と夢
13日には、生徒の道徳的視点を養うことを目的とした講演会を実施した〓写真上〓。南極地域観測隊として昭和基地での研究観測経験がある苫小牧市立日新小学校の柴田和宏教諭が講師を務め、夢をかなえるための生き方を伝えた。
柴田教諭は教員派遣プログラムの一環で南極へ派遣された経歴を持つ。
講話では当時の映像をもとに、南極の環境調査に携わった生活を振り返った。日本では見られないオーロラをはじめ、空気がきれいなため吐息が白くならないことなどを動画で説明。「人間の吐く息の中に含まれる水蒸気は空気中のちりやほこりによって白くなるが、南極には、それが浮遊していない」とし、地球の大気汚染の要因に関する調査研究の一端を示した。
観測隊に選ばれるまでの経緯については「夢をかなえるために、必要なことを書き出した」と回顧。体づくりを目的にトライアスロンを始めたこと、読書を通した研究、資格の取得などの努力を続け、人との縁によって観測隊への参加という夢をつかんだ柴田教諭は「自分が良いと思ったことは何でもやり、目標を声に出して言い続けることが大切。本当に好きなことを見失わないで」と呼びかけた。
生徒会長の濱谷隆人さんは「夢をかなえる方法として、自分が良いと思ったことに挑戦してみるとの言葉が印象に残った。自分は困っている人を助け、笑顔にさせたい目標があるので、今後の学校生活に役立てたい」と振り返った。
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桔梗中キャリア学習の取組②(認知症講座)
(学校 2023-10-26付)
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