みらい創生プラン有識者会議　希望出生率１・４４に　札幌市 ＫＰＩ１７項目改善

（札幌市 2023-11-09付）

　札幌市は１日、人口減少対策の総合戦略「さっぽろ未来創生プラン」の推進に、市民の意見を反映させる有識者会議（座長・町野和夫道武蔵女子短期大学学長）を開いた。市は４年度の実績を報告し、基本目標の進展の目安となる３０項目の重要業績評価指標（ＫＰＩ）のうち、１７項目で改善し、１３項目で悪化したと示した。また、今夏に行った出産や子育てに関する市民アンケート調査で希望出生率が１・４４だったと説明した。

　同プランの基本目標は①質の高い雇用創出と魅力的な都市づくり②結婚・出産・子育てを支える環境づくり―の２点。それぞれにＫＰＩがあり、毎年達成状況を確認する。

　希望に応じた保育サービスを利用することができた人の割合などで目標を達成した。

　一方で、昨今の物価高騰などの影響を受けて、子どもを生み育てやすい環境だと思う市民の割合は３６・８％（目標値８０％）で、３年度から４・６ポイント減少した。

　委員からは「学校給食費無償化、部活動や塾にかかる費用の助成などの施策が必要では」などといった意見が上がった。

　このほか、次期プラン策定へ向けた基礎調査の結果を報告。１９～４９歳の男女４０５９人の回答があった。希望出生率は１・４４で、平成３０年の前回調査より０・２減少。また、独身者に将来的に欲しい子どもの数を尋ねると、男女共に１人が微増し、２人が大きく減少した。「子どもは欲しくない」との回答は、男女共に約３５％で、前回調査より１０ポイント増加したと説明した。

(札幌市 2023-11-09付)