東札幌小 トヨタ出前授業 車のことなら丸分かり エコクイズやすごろくなど
(札幌市 2023-11-09付)

東札幌小クルマまるわかり教室
東札幌小クルマまるわかり教室

 札幌市立東札幌小学校(平井正憲校長)5年生は10月26日、同校で札幌トヨタ自動車(株)による「クルマまるわかり教室」に参加した。カー&エコクイズや工場見学の映像、オリジナルすごろくを通じて、自動車製造と環境・経済の関連性を学んだ。児童たちは「自動車の製造過程を知ることができた」「環境保全のためにできることを始めたい」と感想を述べた。

 同プログラムは自動車をテーマとした様々な体験を提供することをねらっている。全国の小学5年生を対象として平成20年度から開始した取組で、これまで累計3227校に実施してきた。

 この日は講師として、札幌トヨタ自動車から吉尾貴史営業本部主任ら4人が来校。1組と2組、特別支援学級の計86人に向けて出前授業を行った。

 はじめに、吉尾主任は自動車の基礎知識に関するビデオを上映。「日本が世界に誇る自動車産業と私たちが住む地球の環境はどのように関係しているだろう?関連性に注目してみて」と呼びかけた。

 自動車産業の発展に伴い、環境汚染や自然破壊が叫ばれるようになったことや環境に優しいハイブリッドカーや燃料電池自動車の開発に取り組んでいることを紹介した。

 続いて、カー&エコクイズ。「地球を取り巻く大気圏の厚さは?」「工場や乗り物が排出する二酸化炭素量の全体における割合は?」「燃料電池自動車が出す二酸化炭素の量は?」の3問を出題し、児童たちは赤・青・黄の選択肢から正解だと思うカードを掲げた。燃料電池は水素と酸素で走り、水が排出されるだけという解説を聞くと、驚きの声を上げた。

 自動車生産工場の様子も上映。企画・デザイン・設計・試作・プレス・溶接・塗装・組立・検査・出荷という製造工程のほか、太陽光パネルを設置したり水性塗料を使用したりするなど、環境に配慮した工場であることを学習した。

 吉尾主任は、同社が社会貢献活動にも取り組んでいることを紹介した。ペットボトルキャップ集めなどを例に「社会全体で環境保全を目指そう」と話した。

 児童たちはオリジナルすごろく「カー&エコゲーム」にも挑戦した。架空の自動車会社の社長になりきって自動車を生産・販売し、利益を競った。初期資金400万円の中から工場設備を更新したり低燃費自動車やハイブリッドカー開発に投資したり、環境への影響を考慮しながらゲームを進めた。最高利益1730万円を出した児童は、攻略に関して「まずは工場をエコにした方がいい」と笑顔を見せた。

 まとめとして「環境を守るためにみんなができることは何だろう?」とSDGs宣言カードに日頃の行いを書いた。節水・節電、ごみの分別、マイボトル・エコバッグなど盛んに発表した。

 児童たちは「自動車の製造過程を知ることができた」「環境保全のためにできることを始めたい」と感想を述べた。

 吉尾主任は、今後多種多様な自動車が登場することに触れ「今まで興味がなかった子どもたちが車に興味を持ってもらう機会になれば」と話した。また、環境問題の解決には時間がかかることから「小さなことでも持続的に取り組む必要性に気付いてほしい」と振り返った。

(札幌市 2023-11-09付)

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