札幌幌北小　校内研究発表会　自己調整力高め合う子　１・２年と特支の授業公開

（札幌市 2023-12-12付）

　札幌市立幌北小学校（能登貴章校長）は１１月２９日、同校で校内研究発表会低学年・特別支援ブロックを行った。研究主題「自己の学びを調整しながら、他者と共に高め合う子の育成」のもと、１・２年生と特別支援学級の生活と国語の授業５本を公開。同校の教職員が他学年の授業を見合い、討議を重ねた。

　同校の研究主題は「自己の学びを調整しながら、他者と共に高め合う子の育成」。児童たちが主体的に学びを進められるように、粘り強さ・自己調整能力・表現力を伸ばすことを目指している。

　研究の視点には①子どもが問いを持って学ぶための手だて②子どもが学びを実感するための手だて―を設定。

　①では全体の問いを生む一手と全体の問いに対して個の考えを深める一手を通じて「あれ？」「もしかして？」という気付きを高める。

　②では、他者との関わりを深める場の工夫と自分の伸びを確かめる振り返りの工夫によって「もっとできそう！」「したい！」とメタ認知能力を高める。

　この日は、１・２年生と特別支援学級の生活と国語の授業５本を公開した。

　うち１年２組生活「かぞくにこにこ大作戦」（吉田泉吾教諭、児童数３２人）では、家族を笑顔にする作戦を振り返って、家族のことや自分でできることを考える授業を実施した。

　単元構成をみると、全体の問い「どうしたら家族のにこにこを増やせるか？」に基づいて、自分たちで作戦を考えて２回実行することになっており、意欲的に生活しようとする姿を目指している。

　前時までに家庭での生活や家族の役割を調べて、家族を笑顔にする作戦を考え実行した。作戦の様子は動画や写真、イラスト等で撮影・保存している。

　本時は９時間扱いの６時間目。

　冒頭、児童たちは班ごとに作戦を共有した。洗濯物を取り込んで畳んだり、目覚ましのアラームをセットして自分で起きたりと、互いの作戦を伝え合う中で、にこにこが増えたことを実感。友達の作戦について良かったところを全体で発表した。

　吉田教諭は「もっとにこにこを増やすためにはどうしたら良いかな？」と発問し、２回目に向けて課題を整理。

　「言われる前に料理を手伝う」「寝る時間を決める」などと、家族の気持ちを考えながら自分の力で生活するよう意気込んだ。

　授業後は研究討議を通じて、学びへの主体性や自己調整力について意見を交わした。

(札幌市 2023-12-12付)