札幌市　６年度予算要求概要　新規に冷房設備整備　教育ダッシュボード導入検証等

（札幌市 2023-12-13付）

　札幌市は１１日、６年度予算要求の概要を公表した。一般会計の要求総額は、前年度肉付け補正後と比べて１・６％減の１兆２２３９億７３００万円。教育委員会関係の要求額は計７３９億１４００万円で、新規事業に冷房設備整備費や教育ダッシュボードの導入検証、オンラインを活用した不登校児童生徒の学び支援などを盛り込んだ。

　教育委員会の要求額は、前年度比２８・５％増。普通教室への冷房整備事業費、学校施設改築費などが押し上げの主な要因となっている。

　新規事業をみると、教育データを集約化・可視化する「教育ダッシュボード」の導入検証に２００万円を要求した。児童生徒の心身の健康状態など自己管理、学習・生活面での振り返りでの活用を見込んでおり、モデル校を指定して試行する。

　不登校児童生徒支援の新たな取組として、オンライン上の仮想空間（メタバース）で、複数の児童生徒が一緒に学ぶ仕組みの導入などに１７００万円を求めた。

　教育支援センターでことし６月から試行実施している、１人１台端末を活用して自宅から学習活動に取り組むことができるオンラインコースの実施も継続する。

　８年に北海道大学構内に開設する子ども向け図書施設（仮称）こども本の森の選書などの準備費に１４８０万円、図書館におけるＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）の内容検討に９００万円とした。

　レベルアップ事業では、部活動推進費に１億１００万円を盛り込んだ。外部人材の活用や、地域移行に向けたモデル事業を実施する。来年度以降、順次導入するコミュニティ・スクールの推進費には４３０万円を充てた。

　要求内容は、来年１月中旬の市長査定などを経て事業の精査、絞り込みを行い、２月の市議会定例会に提出される。

(札幌市 2023-12-13付)