保健室空調機活用し避難所運営　札幌市　強靱化計画案

（札幌市 2023-12-25付）

　札幌市は、５～９年度を計画期間とする市強靱化計画案をまとめた。「市民の生命・財産および社会経済機能の保護」など４点を基本目標に掲げ、大規模災害に備えた都市づくりなどを推進。新たに、猛暑対策として保健室に設置予定のルームエアコンを活用した避難所運営、大規模自然災害と感染症の同時発生を想定した対策強化などを盛り込んだ。

　基本目標は「市民の生命・財産および社会経済機能の保護」「迅速な復旧復興」「社会基盤の強化によるまちの成長」「本市のポテンシャルを生かした国全体の強靱化への貢献」の４点を掲げた。

　国土強靭化基本計画および道強靱化計画で設定されているリスクシナリオをもとに、札幌市の地域特性を踏まえた２３のリスクシナリオを設定。新たに「猛暑」と「大規模な自然災害と感染症の同時発生」を加えた。

　これを踏まえ、重点方針として①大規模災害および複合リスクに備えた、災害に強い都市づくり②社会基盤の着実な強靱化による、安全・安心な都市づくり③通信、エネルギー環境の教科による、いつでもつながる都市づくり―の３点を設定した。

　うち①では、猛暑を想定し、６年度以降市立学校の保健室に設置予定のルームエアコンを活用するなど柔軟な避難所運営を行う。

　また、自然災害と感染症の同時発生に備え、避難場所における備蓄物資増強や社会状況に対応した備蓄の拡充などに取り組むことを示した。

(札幌市 2023-12-25付)