旭川市6年度予算案 教育費83・6億円 ヤングケアラーを支援 いじめ防止へ見守り活動
(市町村 2024-02-07付)

 【旭川発】旭川市は5日、全会計総額2980億2987万円余りの6年度予算案を発表した。一般会計は5年度当初比1・4%増の1715億7000万円で、このうち教育費は2・1%減の83億6030万円余りとなった。ヤングケアラーへの支援、いじめ防止に向けた子ども見守り活動やコーディネーター配置拡充、特別支援教育補助指導員増員などを推進していく。

 新規事業をみると、子育て世帯訪問支援事業に312万円を計上し、ヤングケアラー等がいる家庭を援助。豊かな心を育成する教育推進事業では、パラアスリートを講師に招いてワークショップを開催する。

 5年度に新設したいじめ防止対策推進部では、市長部局と学校・市教委が一体となって「旭川モデル」の取組を推進。6年度は新たに、地域や団体と連携した子ども見守りなどの活動を進めていく。

 このほか、放課後児童クラブの5ヵ所増設や特別支援教育補助指導員の14人増員、いじめ問題対策のコーディネーター配置拡充などを進めて体制を強化。地域学校協働活動では、中学校区をエリアとするモデル地域を追加する。

 教育、子育て関連の主な事業はつぎのとおり。

▼総合政策部

▽市立大運営=9億4109万円

▽旧東海大旭川キャンパス施設管理=125万円―有効活用に向けた検討

▼いじめ防止対策推進部

▽いじめ防止対策=4573万円―地域や団体と連携した取組の実施

▼子育て支援部

▽発達支援相談=2571万円

▽児童家庭相談=2436万円

▽子ども総合相談センター管理=961万円

▽児童虐待防止対策=41万円

▽児童虐待予防・早期発見推進=734万円

▽就学児発達支援=1388万円

▽いじめ問題再調査=1272万円

▽子育て世帯訪問支援(新規)=312万円―ヤングケアラー等がいる家庭に対する支援

▽子ども医療費助成=11億428万円

▽子育て支援ナビゲーター活動=678万円

▽放課後児童クラブ運営=7億5981万円

▽放課後児童クラブ開設=1億4877万円―5ヵ所増設

▽子育て支援員研修=254万円

▽保育士確保=6351万円―道内養成校の学生対象に体験ツアー等開催

▽地域子育て支援拠点運営=6561万円

▽地域子育て活動支援=326万円

▽私の未来プロジェクト=334万円―小・中学校等で出前講座

▽子どもの未来応援=290万円

▽あさひかわっ子夢応援プロジェクト=104万円

▽医療的ケア児保育支援(新規)=3400万円

▼保健所

▽栄養改善推進=761万円―食育に対する普及啓発活動の展開

▼経済部

▽地域連携技術者育成支援=50万円―旭川高専と連携し人材育成を支援

▽若者地元定着促進=746万円―高校生インターンシップの実施

▽ICTパーク運営=4676万円―eスポーツイベント等を集約した複合型事業の開催

▼学校教育部

▽英語教育推進=3745万円

▽各種大会選手派遣等推進・小学校=47万円

▽学校図書館活性化推進・小学校=5293万円

▽スクールカウンセラー活用推進=1574万円

▽各種大会選手派遣等推進・中学校=945万円

▽学校図書館活性化推進・中学校=1878万円

▽少人数学級編制=3039万円

▽特別支援教育推進=2億3573万円―補助指導員14人増員

▽いじめ問題対策推進=1322万円―コーディネーター配置拡充、人権教育プログラム実施

▽小中連携一貫コミュニティ・スクール推進=161万円

▽豊岡小増改築=3億1586万円(5年度補正含む)―7年度に体育館完成予定

▽永山西小増改築=26億1523万円(5年度補正含む)―6年度に校舎・体育館完成予定

▽豊かな心を育成する教育推進(新規)=30万円―パラアスリートを講師としたワークショップ開催など

▼社会教育部

▽生涯学習振興=124万円

▽ジオパーク構想推進=1610万円

▽地域学校協働活動推進=18万円―中学校区にモデル地域を追加

▽文化芸術活動振興=2026万円

▽文化施設等整備=843万円―文化会館基本計画策定

(市町村 2024-02-07付)

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