部活動地域移行へ小中生意見交流会 新たな視点で活動を 函館市教委 移動手段の不安も(市町村 2024-02-02付)
函館市教委部活動地域移行に関する児童生徒の意見交流会
【函館発】函館市教委は1月29、30日の2日間、学校部活動の地域連携・地域移行に向けた小中学生の意見交流会をオンラインで開いた。市内10小・中学校の代表児童生徒と接続し、学校で実施している部活動が地域のスポーツクラブ等へ移行した場合の懸念等をヒアリング。指導者や活動場所、練習人数がこれまでと変わる可能性について生徒からは「経験値が高まり、新たな視点で活動できる」と前向きな意見が上がった一方、移動手段を不安視する声もあった。
市教委は昨年、学校部活動の地域移行について検討・協議を進めるため、市内の児童生徒に対するアンケートを実施。児童生徒の率直な意見を参考にしようと、市立学校で協力を得たあさひ小、大森浜小、駒場小、高丘小、亀田小、深堀中、湯川中、戸倉中、桔梗中、南茅部中の児童生徒を対象に意見を聴取する機会を今回初めて設けた。
うち30日に行われた中学生対象の交流会では、多くの生徒が地域移行によって他校と合同する機会が増えることについて「自校にない部活動に参加できる可能性がある」「人数が増えることで試合形式の活動を行うことができる」などと肯定的な意見を発表。
他校の教員やスポーツクラブのコーチが指導することに対しては、多くの生徒が「新しいことを学べる期待感がある」と話した一方「指導経験があるなら良いが、分からない先生が教えるのは少し不安」などの意見もあった。また、既に合同チームで練習している中学校の生徒は「特に不安はなくできている」と話した。
櫛田朝子教育政策課長の「様々な学校と合同で練習をする際、勝負にこだわる人と楽しみたい人がいる中で円滑に活動を続けられると思うか」との質問に対しては「現状においても勝負にこだわる人とそうではない人がいる。部として結束できるよう話し合っているため、他校と交流する際もトラブルは少なくなるのではないか」「気軽にスポーツを楽しみたい人が多い中で勝負にこだわる人がいたら浮いてしまう可能性もあるかもしれない」など様々な意見が出た。
移動手段については「夏季は自転車で移動するが冬季は公共交通機関や保護者による送迎になる」と答えた生徒が多く、市内中心部から離れた地区にある中学校の生徒は「保護者の送迎かバスしか移動手段がない」と答えた。
児童生徒から上がった意見について市教委は、今後の協議会や推進計画の策定に生かしていくとしている。
(市町村 2024-02-02付)
その他の記事( 市町村)
恵庭市 6年度予算案 小中でデジタル教材 部活動地域移行へ試行事業
恵庭市は2日、6年度予算案を発表した。一般会計は前年度当初比2・7%増の317億9500万円。うち教育費は、市民会館の耐震改修工事の実施や、食材高騰に対応する学校給食食材購入費の支援などに...(2024-02-07) 全て読む
旭川市6年度予算案 教育費83・6億円 ヤングケアラーを支援 いじめ防止へ見守り活動
【旭川発】旭川市は5日、全会計総額2980億2987万円余りの6年度予算案を発表した。一般会計は5年度当初比1・4%増の1715億7000万円で、このうち教育費は2・1%減の83億6030...(2024-02-07) 全て読む
道内中核都市の冷房整備 事業者確保 共通課題に 国庫補助拡充へ連携確認
道内中核都市による市長意見懇談会が1日、札幌グランドホテルで開催された。「学校・市有施設における暑さ対策」「ゼロカーボンの推進」「組織改善」の3点について意見を交換。学校の冷房整備に向けて...(2024-02-05) 全て読む
留萌市教委 部活動在り方検討委 地域移行 クラブ化を目指す 取組状況や先進地視察報告
【留萌発】留萌市教委は昨年12月下旬、市役所で本年度第2回部活動在り方検討委員会を開催した。バレーボールや卓球など部活動の地域移行の取組状況について説明したほか、登別市や安平町の部活動地域...(2024-02-05) 全て読む
【リポート】中札内村教委 CS作文チャレンジ 地域とつながり表現力育む 大人がコメント添え子を応援
【帯広発】地域とのつながりの中で、子どもの自己表現力を伸ばす―。中札内村教委は、児童生徒が書いた小作文に、地域関係者がコメントを寄せる「CS作文チャレンジ」を推進している。地域の大人とのや...(2024-02-02) 全て読む
函館市教委 新しい学び定例報告会 推進教員の実践共有 桔梗小 ICT活用授業公開
【函館発】道教委の「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」の指定を受けている函館市教委は25日、桔梗小学校(近江辰仁校長)で第5回定例報告会を実施した。同校推進教員の武田秀文教諭がICT...(2024-01-31) 全て読む
帯広市教委 読書アンケート調査 授業外の読書 中学校で全国平均超 電子図書館活用で環境充実
【帯広発】帯広市教委は5年度市小中学生読書アンケート調査結果報告書を公表した。授業外の読書習慣が小中共に減少傾向にある一方、国の調査による全国平均値と比べ、小学生は同水準、中学生は16・5...(2024-01-29) 全て読む
江別市教委 部活動の地域移行 6年度 指導員先行導入へ 運動・文化部で1、2校程度
部活動の地域移行に関わって、江別市教委は6年度、一部の中学校を対象に部活動指導員を先行導入する方向で検討を進めている。指導員を市の会計年度任用職員として採用し、休日1日当たり3時間以内の指...(2024-01-29) 全て読む
児童生徒75人が練習成果披露 日本語の美しさ感じて 小樽市教委 音読カップ
【小樽発】小樽市教委はこのほど、市民会館で小樽音読カップを開催した。計75人の児童生徒が小学校低・中・高学年、中学校の4部門に分かれて、それぞれ既定の時間内で音読を発表した。 音読カッ...(2024-01-25) 全て読む
幕別町教委スポーツ推進計画案 部活動地域移行 必要性を追記 リモートで交流手法検討も
【帯広発】幕別町教委は、6~10年度を計画期間とする第2期町スポーツ推進計画案をまとめた。基本目標5点のうち、社会全体でスポーツを支える基盤整備においては、中学校等における部活動地域移行の...(2024-01-23) 全て読む