帯広市　６年度予算案　部活動地域移行へ指導員　小学校など３７８室に冷房設置

（市町村 2024-02-19付）

　【帯広発】帯広市は１６日、６年度予算案を発表した。一般会計は前年度当初比７・９％増の９３０億１６００万円。教育費に３・９％増の６６億２３０９万円を計上した。

　主な事業をみると、部活動指導員配置事業に９０万円を措置。会計年度任用職員１人を雇用し、部活動指導員として市内１校に配置する。地域人材が公的に部活動指導に携わる環境整備の一環とし、部活動地域移行の足掛かりとする考え。週１０時間（年５００時間）の勤務を予定している。

　こども学校応援基金は、教育振興基金とこども学校応援地域基金を統合して新設し、３億５１５６万円を繰り入れる。ふるさと納税「おびひろ応援寄附金」を主な収入源としており、学校教育の振興に資する施策に幅広く活用することを目的としている。

　昨夏の猛暑を受け、７年度までに市内全校のエアコン設置を目指す中、５年度繰越予算を含め、学校施設空調整備事業に２０億８６６２万円を計上。６年度は、小学校および義務教育学校の普通教室２９２室、職員室２６室、校長室２６室、特別教室３４室を対象としている。

　教育関連の主な事業はつぎのとおり。

▼民生費

▽物価高騰子育て支援給付金給付（新規）＝１億９０６２万円

　食料品等の物価高騰や学校給食費改定の影響を受けた子育て世帯を支援するための給付金。平成１８年４月２日以降に出生した児童を扶養する世帯等に、児童１人につき８０００円を支給する。６月中旬開始予定。

▽保育ＩＣＴシステム導入（新規）＝３１３４万円

　公立保育所７所に保育ＩＣＴシステムを導入するほか、私立保育所（園）等が行う保育ＩＣＴシステムの導入および機能追加を支援する。

▽子ども医療費給付（拡充）＝１億７２０５万円

　子ども医療費助成制度の所得制限を撤廃し、助成対象者を中学生まで拡大する。

▼教育費

▽部活動指導員配置（新規）＝９０万円

　教職員の負担軽減等を目的に、市内学校１校に部活動指導員１人を配置する。

▽教職員住宅整備＝２４０５万円

▽就学援助費支給（拡充）＝５２万円

▽こども学校応援基金の創設（新規）＝３億５１５６万円

　教育振興基金とこども学校応援地域基金を統合し、学校教育の振興に資する施策に幅広く活用することを目的とした新たな基金を創設する。

▽大空地区義務教育学校整備＝１億３５８９万円

▽南町中整備＝９４０８万円

▽個別改修＝１億４１５７万円

▽体育館照明更新（新規）＝４０１６万円

▽ボイラー改修＝４１５９万円

▽学校施設空調整備＝２０億８６６２万円

▽煙突用断熱材除去＝３４７３万円

▽児童会館６０周年記念＝１６５２万円

　９月予定の記念セレモニー等の開催費用、新規展示品導入、第１講堂のワイファイ整備、第２講堂のエアコン整備など。

▽総合型地域スポーツクラブ育成（拡充）＝２０万円

　スケートを主とする新規スポーツクラブの立ち上げに対する運営費補助。新設によって市内のスポーツクラブは計７クラブとなる。

▽学校給食＝６４８４万円

　食材価格の高騰に伴い、１食当たりの給食費を小学校は１７円増の２６２円、中学校は３４円増の３２５円に改定する。

▽市公共施設等整備保全基金の設置（新規）＝２７億６５６０万円

(市町村 2024-02-19付)