士幌町教委　幼小中高連携教育で　７年度推進協設置へ　関係者間の共通理解深化

（市町村 2024-02-21付）

　【帯広発】士幌町教委は、小中連携を中核として、認定こども園・保育所・高校を含めた連携強化を組織的に推進している。取組を拡充した５年度、教職員の業務平準化や事業主体の明確化が課題に挙がった。町教委は「士幌町幼小中高連携教育推進協議会（仮称）」の７年度設置を構想。組織を一元化することで、関係者間の共通理解を図り、連携教育への機運を高める考えだ。

　町内には、認定こども園等４園（所）、小学校３校、中学校１校、高校１校が設置されている。これまでも、幼児と小学生の交流や小学校間での集合学習、小・中学校教職員の交流会など、各校種が連携した取組を実施。町教育研究所に設置した「小中連携部会」は、課題検討や各校の意見を反映した計画立案等に力を注いでいる。

　全校種による連携教育の充実に向けて、５年度を相互理解・情報交換段階とし、活動の幅を広げてきた。小・中学校に加配された専科教員による授業、教職員対象の士幌高校訪問研修、高校生による小学生への学習支援など、新たな取組も行った。

　活動を通して、幼児児童生徒間、教職員間の親睦が深まる一方、「一部の学校・学年、教員に負担が集中しているように感じる」「事業責任の所在が不透明」「教員の時間確保」など、運営上の課題が浮かび上がった。

　解決に向けて、町教委は「町幼小中高連携教育推進協議会（仮称）」の７年度設置を計画している。校長会や教頭会、町教育研究所・小中連携部会、複式教育研究会、特別支援教育振興会、士幌高、認定こども園で構成する予定。幼小連携部会、小中連携部会、中高連携部会、小高連携部会の４部会に町内全教職員が所属し、取組やつながりの充実を図る見通しだ。

　町教委は「各校種が町内にあり、活動の幅も広いため、組織を一元化することで、関係者間の連携教育に向けた意識向上や共通理解につなげていきたい」と話している。

　６年度を組織準備期間とし、７年度に協議会設置。８年度以降は、地域の教育的資源を生かした新たな連携を模索する。

(市町村 2024-02-21付)