七飯町教委　練成会グループと連携　不登校児支援や授業配信　５教科教材無償提供、教員研修

（市町村 2024-02-19付）

與田教育長（右）と今村社長

　【函館発】七飯町教委は次年度から道内で学習塾を展開する練成会グループと連携し、様々な事情で学校に通うことが難しい子どもの学習支援や災害時等のオンライン授業を開始する。町の教育支援センター「レインボー」に通う小学４年生～中学３年生までの児童生徒を対象に無償で主要５教科の教材を提供するほか、教員の授業改善に向けた研修にも活用する。同社が不登校児童生徒の支援や緊急時の授業配信を行うのは道内で初めて。

　「児童生徒の夢の実現を目指すための連携協定」を締結した。町は友人関係や学習、進路等に対する不安など様々な事情で学校に通うことが難しい児童生徒を対象に、自分のペースに合わせて学習やスポーツを行うことができる教育支援センター「レインボー」を設置。次年度から同センターに通う小学４年生以上の児童生徒が１人１台端末を活用して同社の提供するサービス「練成会オンライン」を受けられるようになる。

対象科目は国語、社会、算数・数学、理科、英語。災害時や感染症等の流行で町立学校が休校となった際は不登校の児童生徒に加え、対象学年の全児童生徒に対し、オンライン授業を配信するほか、教職員の授業改善に向けた研修への活用を想定している。

同社が自治体と連携協定を結ぶのは比布町、夕張市に続き、道内３例目。これまで一部の教科における放課後学習や産休・育休等で教員が欠員した際に支援を行った例はあるが、不登校児童生徒の支援や緊急時の対応を連携事項としたのは初の試みという。

１４日に町文化センターで行われた締結式で與田敏樹教育長は「同社の学びに対する豊富なノウハウを生かした支援は非常に大きな役割を果たすと考えている。オンライン授業は学校に通うことができない子どもや災害時の学びの手段として有用であり、夢を育み、実現できる教育につながると確信している」と強調。

練成会グループキョウリョク㈱の今村明広社長は「地域の子どもたちの夢の実現に向け、心を磨ける環境を築きたい。保護者にも有益な情報を提供していく」と力を込めた。

(市町村 2024-02-19付)