道教大など 北見でGIGAセミナー 先端教育の可能性探る オホ管内教職員が実践発表(関係団体 2024-03-05付)
北海道発GIGA活用セミナー冬
【網走発】道教育大学と㈱内田洋行(東京)は2月22日、北見市の西地区公民館で「北海道発GIGA活用セミナー冬~地域ごとの特色ある先端教育の可能性を探る」を対面・オンラインによるハイブリッド形式で開催した。道内外の事例に関する講話やオホーツク管内の教職員による実践発表等を通して、教育現場における効果的なICT活用に向けて研鑚を積んだ。
セミナーはこれまで道内各地で定期的に開催しており、今回が7回目となる。道教委、北見市教委、網走市教委、佐呂間町教委、湧別町教委が後援。
道教育大の後藤泰宏副学長は開会に当たり「これからも子どもたちに学ぶことの楽しさや充実感を高める教育環境づくりを応援していく」「本道には素晴らしい教育素材が眠っているため、ぜひともすてきな教材づくりに活用していただければ」と述べた。
はじめに道教育大・未来の学び協創研究センター主任センター員の佐藤正範氏が「個別最適で協働的な学び・GIGAの現在地」と題して講演。α世代と定義されるデジタルネーティブの児童生徒は、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する一方、我慢する・そろえさせられることを苦手とする特徴があると説明し、先生・授業は学習効率の求め方を「一斉指導」のタイパから「個別・協働」のタイパに変える必要があるとした。
また、リアルタイムで情報共有できる同期的アプリの弊害として、他人と同じ意見を持つことで安心感を持つ傾向があるため、他人と違った視点を持てたこと・主張できたことの価値を共有してあげることが重要と話した。
つぎに、福岡県教委教育振興部義務教育課の野坂稔氏が「GIGAスクール構想を推進する福岡県の取組」と題してオンラインで講演。福岡県が目指す「新しい教育の姿」と、それを実現するための取組について映像などを用いて紹介した。続いて、内田洋行ネットワークサポートセンター課長の大塚輝氏が、2ndGIGAに向けたこれからの教育ネットワークについて、端末更新が都道府県による共同調達に移行する可能性も踏まえ、具体的な提案や事例を交えて紹介した。
このあと、管内4自治体がGIGA活用の取組について発表した。北見市教委の田内勇太氏は、ICT巡回訪問員として各地で話してきたことと、この先必要な考えを紹介。巡回訪問・訪問研修などを通してマインドや授業づくりをもう一歩深くする必要性を説き、それらはGIGA端末があればやりやすいことをあらためて確認・共有した。
北見市立中央小学校の中川道高教諭は、同校の校内研修の様子を紹介。普段の授業や取組を不断に見直すことや、どの先生でも実践できる汎用性のある授業モデルの確立などが重要であることを示した。
また、網走市立東小学校の谷口寛人教諭は、同校全体で意識してきたことや、これまでの取組について紹介。児童アンケートにおいて3年間クロームブックを使った学習が分かりやすかったと回答した割合が約96%と高かったことなどを受け、端末の力も活用しながら学校全体で子どもの可能性を広げ、社会を生き抜く力を育める学習環境をつくり続けたいと意気込みを述べた。
このほか、佐呂間町立佐呂間中学校の日笠竜一教諭と深川敬史教諭が、ICTを活用した体育の授業での個別最適な学びを実現する授業実践例を紹介。湧別町立上湧別小学校の佐上義朗校長が、湧別町全体で取り組んできたことをもとに悩みや課題、今後に向けての私案について紹介した。
このあと、GIGA活用の具体例・課題についてパネルディスカッションを行った。
(関係団体 2024-03-05付)
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