がん教育動画教材　３月末配信へ　命の大切さ学ぶ機会に　道教委　医師、患者の声など

（道・道教委 2024-03-06付）

　道教委は、外部講師と連携したがん教育の動画教材について、３月末の完成を目指して準備を進めている。「がん教育外部講師リスト」に掲載している団体の医師や看護師ががんの基本的な情報や正しい知識等について解説しているほか、がん経験者からの体験メッセージなどを収録。各学校における保健体育科の授業をはじめ、関連する教科や特別活動等における幅広い活用が期待される。

　厚生労働省の「第４期がん対策推進基本計画」では、子どもが健康と命の大切さについて学び、自らの健康を適切に管理するとともに、がんに対する正しい知識、がん患者への理解や命の大切さに対する認識を深める大切さが示されている。

　道教委では、文部科学省の委託を受け、平成２６年度から「がん教育総合支援事業」を実施。本年度は、実践校として厚沢部町立厚沢部中学校、本別町立本別中学校、札幌南陵高校、羽幌高校の４校を指定し、学習指導要領に対応した授業研究などを進めている。

　また、道保健福祉部や医師会、がん診療連携協議会、教育関係団体などで構成するがん教育等外部講師連携支援事業連絡協議会を開催し、外部講師を活用したがん教育の推進に向けて協議してきた。

　動画では、がんに関する基本的な情報を踏まえた正しい知識に関する講話のほか、命の大切さ、家族の支えの大切さなど、がん経験者からの生の声を収録。講師は、道教委の「がん教育外部講師リスト」に掲載している医療機関団体の医師や看護師、がん経験者が担当する。

　現在「がんという病気」「がんから学んだこと」などをテーマにした１０本の動画を制作中。１本当たりの時間は１０～１５分間を想定している。

　完成した動画は、ユーチューブチャンネルに学校関係者限定で配信。各学校における授業の導入やまとめの場面、興味のある児童生徒を対象とした学習の機会、保護者の研修機会などで活用される予定だ。

(道・道教委 2024-03-06付)