渡島局 いじめ問題対策連絡協 鹿部町教委の実践共有 不登校児への適切な対応考える(道・道教委 2024-03-07付)
渡島いじめ問題等対策連絡協議会
【函館発】渡島教育局は2月27日、渡島合同庁舎で第2回渡島地域いじめ問題等対策連絡協議会を開催した。教育支援センターを設置している鹿部町教委が情報提供を行い、学校や保護者、地域をつなげるセンターに必要な役割を共有。協議では通信制高校に転籍する生徒が増加傾向にあるなど、近年の不登校傾向に応じた適切な対応について話し合った。
会議はいじめ・不登校への適切な対応に向け、学校や地域における情報交流を通して、地域のいじめ・不登校等生徒指導上の諸課題に対する対策を推進することが目的。委員ら約20人が参加した第2回会議では、国による教育支援センターの設置推進が求められていることを踏まえ、管内の自治体における取組の情報提供を行った。
函館市、七飯町、北斗市に次ぎ、本年度から公民館内に教育支援センター「マイルーム」を開設した鹿部町の取組について、町教委子ども教育課の佐々木亮介係長が体制構築に向けた経緯を説明した。
マイルームには不登校専門の指導主事を任用するとともに専任のカウンセラーを配置。多様な選択肢を与え、子どもが自主的に活動に取り組める環境の構築を目指している。多くの悩みを抱えている保護者に向け、当事者同士が悩みを話し合える場も提供した。
学校の不登校状況を把握し、まとめ役を担う教育相談コーディネーターは各学校に配置。学校と支援センター、保護者との連携体制を図っている。
佐々木係長は「理由はそれぞれでも不安定さを抱えている子どもたちが行って良かったと感じられる環境が大切」とした上で、先を見据えた支援の必要性を強調。「支援センターは重要な場ではあるが、最後のとりでとしないことが大切。子どもが再び立ち上がることができるよう学校、家庭、支援センター、町教委が早期から連携し、支援の方策やベクトルを話し合う並列型組織連携が必要」と話した。
協議では不登校児童生徒の支援の在り方について委員が意見交換した。義務教育では「世界中で誰とでもつながることのできるオンラインゲームに夢中になっている児童生徒数が多い傾向にある。現実世界の友人より、SNSでつながることを求める傾向にある」などの意見が上がったほか、特別支援教育では「ヤングケアラーなどによって不登校になるケースが一定数ある」などの実態を共有。「高校入学後、通信制高校に移る生徒の増加やコロナ禍で人間関係が希薄になったり、長期休校によって無理をしない姿勢に変化したりしている」といった意見も出た。
委員らは子どもの発達段階に応じた不登校傾向を共有し、多面的なアセスメントの必要性や人間関係の構築を学ぶ場の設定など、時代に応じた効果的な対応を考えた。
(道・道教委 2024-03-07付)
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