鹿部町教委　小・中５教科でデジタル教科書を導入　小では要望受け音楽科も　学習者・指導者用　６年度から２ヵ年

（市町村 2024-04-04付）

　【函館発】鹿部町教委は本年度からの２ヵ年で、小・中学校全学年の５教科における学習者用と指導者用のデジタル教科書を導入する。国が本年度から本格運用する英語のデジタル教科書と合わせた対応。小学校では教職員の要望が多かった音楽科も取り入れる。

　ＧＩＧＡスクール構想第２期に伴い、国は本年度から小・中学校に英語の学習者用デジタル教科書を導入する。

　小学校では新学期から９年度までの４年間で扱う新採択の教科書が導入されており、こうしたタイミングを踏まえ、鹿部町教委は新学期から小学校の５教科で扱う学習者用と指導者用のデジタル教科書経費として、学習者用に２４万円、指導者用に３４０万円を計上した。

　国による予算配分がある小学校高学年の算数と英語、中学校の英語を除き、小学１～４年生の算数、小学校３・４年生の外国語、全学年の国語、社会、理科、教職員の希望が多かった音楽のデジタル教科書導入費を負担する。

　町内の小・中学校では４年度から電子黒板を導入しており、指導者用のデジタル教科書と連携した活用が可能となる。授業準備等の手間を省き、効果的で効率的な授業が進むことが想定されるため、教職員からも好評を得ているという。

　学習者用については音声の読み上げ機能や補足用の資料、練習問題等に対する書き込みなどコンテンツが充実。余分な情報を省くことができるため、特別的な支援を要する子どもに対しても効果が期待される。

　本年度は中学校の教科書採択が実施され、次年度から使用されるため小学校と同様に全学年の５教科で扱う指導者用と学習者用のデジタル教科書を導入する予定。教職員のニーズ調査を踏まえ、他教科の導入も検討する。

　町教委は「個別最適で主体的・対話的で深い学びにつながる授業づくりにつなげてほしい」と話している。

(市町村 2024-04-04付)