清里町 6年度教育行政執行方針 子育て支援施策を検討 中高生海外派遣研修事業も(市町村 2024-04-04付)
野呂田教育長
【網走発】清里町教委の野呂田成人教育長は、3月上旬に開会した第2回町議会定例会で6年度教育行政執行方針を説明した。認定こども園について、課題の残る子育て支援につながる各種施策を引き続き検討する考えを示した。また、中学校の教員住宅2棟新築や「中高校生海外派遣研修事業」において、グローバルな人材の育成、現地学生との交流に視点を当てた取組を行う方針を示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
教育総務費について、義務教育に係る「教育支援専門員」および「特別支援教育支援員」を増員配置し、学校や家庭からの教育相談や子育て相談、学校・教職員への指導助言の充実を図る。
老朽化で耐用年数を迎えた中学校の教員住宅について、2棟新築し、教職員の住環境の改善を図る。
清里高校への支援については、清里高総合支援対策事業を拡充し、資格取得や知識の習得、学力向上等、生徒の将来に向かって魅力ある学校となるよう支援する。
幼児教育については、子どもが円滑に小学校生活を始められるよう、情報交流や相互理解を深めるため、育ちの手帳の活用や、幼稚園、保育所と小学校との連携を引続き進めていく。
認定こども園については、5年度に基本構想による一定の方向性を示したため、基本設計を行い、保育・教育の質の向上を図るべく進め、課題の残る子育て支援につながる各種施策も引き続き検討する。
小学校において、新6年生は35人1学級の児童数だが、支援が必要となる児童の所属もあることから、引き続き町費負担による臨時教員を配置し、2学級による少人数でのきめ細かな指導による学級運営を行う。
部活動の地域移行については、5~7年度の3年間で一定の方向性を決めるべく学校運営協議会への諮問により進めている。子どもを真ん中に置き、町単独と広域を視野に向けた体制作りを図るべく進め、本年度は一部の部活動において、道の支援を受けながら運営体制の検討・試行に取り組み、各種研修の実施および部活動指導員を配置する。
社会教育費、国際理解教育については、外国語指導助手を幼保・小中高・学童保育への派遣を継続していく。
「中高校生海外派遣研修事業」については、友好都市であるニュージーランド・モトエカ町に中高生を派遣し、グローバルな人材を育成するとともに、現地の学生との交流に視点を当てた取組を行う。
前年度から再開した「交換留学生事業」について、ホームステイの受け入れ先が見つからないが、地域のつながりの中で充実した留学生活が送れるよう支援していく。また近年休止している「町民海外研修事業」について、制度の抜本見直しに向け町部局および関係団体と協議を進める。「学びを促す学習環境の整備」として老朽化が進み、社会教育施設の長寿命化や、保全などの取組方針を示す「社会教育施設個別計画」を策定していく。
図書館は、引き続き司書有資格者を小・中学校に派遣していく。また、生涯教育費の「学童保育」については、保護者の就労等で放課後家庭で保育できない家庭を対象とし、子どもの安心・安全な場所を確保するとともに、青少年の健全育成として、保育内容の充実を図る。
学校給食センター費については、幼保・小中高に1日当たり約600食を提供しており、衛生管理等に配慮しながら調理作業を行い、引き続き給食費の無償化を行う。
継続して実施や検討・協議している各種重点事業については、関係機関や地域団体等の意見を聞き進め、特に平成31年から継続検討している「小中一貫教育」については、引き続きボトムアップによる制度設計を行っていく。
(市町村 2024-04-04付)
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