渡島管内6年度教育推進の重点 「3つのi」継続し取組 コンプライアンス確立など(道・道教委 2024-04-16付)
山下局長
【函館発】渡島教育局の山下幹雄局長は11日、渡島合同庁舎で開かれた管内公立学校長等会議で、6年度教育推進の重点を説明した。「自他のよさを活かし、意欲的に学び、社会を生き抜く力を育む」の目標を呼称した「3つのi」を継続し、共感的な人間関係の育成、個別最適な学びと協働的な学びの実現などを踏まえた3点の取組の方向性を引き続き推進していくとした。本年度は重点に加え、服務規律の保持に向けたコンプライアンスの確立と働き方改革の推進を呼びかけた。
山下局長の説明概要はつぎのとおり。
前年度まで3年以上にわたり、人々の生活に大きな影響を与えてきた新型コロナウイルス感染症の5類への移行があった中、予測できない未来に向けて自ら社会を創り出していく「持続可能な社会の創り手」を育み、未来を担う子どもたち一人ひとりの力を最大限に引き出すために、様々な課題の解決に取り組んでいただいたことにあらためてお礼申し上げる。
はじめに、6年度において、各市町教委や各校に重点化して取り組んでいただきたい「渡島管内教育推進の重点」を説明する。
【3つのアイ】
目標は「自他のよさを活かし、意欲的に学び、社会を生き抜く力を育む」いわゆる「3つのi(アイ)」とし、一人ひとりの児童生徒が、急激に変化する時代の中で、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることを目指していく。
そして、この目標を達成するための取組の方向性は3点である。
▼安心感と充実感を創り出す
「共感的な人間関係の育成」
「地域とともにある学校の構築」「安全・安心な学びの場の確立」に取り組んでいく。
▼資質・能力を身に付ける
「個別最適な学びと協働的な学びの実現」「授業改善の推進」「教員のICT活用スキルの向上」に取り組んでいく。
▼学びや地域の資源をつなげる
「カリキュラム・マネジメントの推進」「未来を担う子どもたちの学びの充実」「世界文化遺産の活用と地域の活性化」に取り組んでいく。
各校において、子どもたちが自他の良さを生かし、意欲的に学び、社会を生き抜く力を育むことができるよう、教育推進の重点に基づいた取組を関連させながら、より一層、教育活動の充実を図っていただくようお願いする。
▼服務規律の保持
児童生徒等の模範となる立場にある教職員によるわいせつ行為、飲酒運転などの不祥事は、決して許されないものであり、不祥事が依然として発生している状況は、教職員や学校に対する信頼を大きく損なう極めて深刻な事態である。
教職員の不祥事根絶に向けて、教職員一人ひとりに強い自覚を促す指導を徹底されるとともに、コンプライアンス確立に向けた校内研修等に取り組んでいただくようお願いする。
▼働き方改革について
道教委では、平成30年度から約6年間、学校における働き方改革を進めてきた。
これまでの間、皆さま方の尽力に加え、保護者や地域の皆さまの力添えにより、部活動休業日や学校閉庁日の設定をはじめとした各種の取組が着実に浸透し、教職員の勤務時間には改善の兆しが現れてきているが、依然として多くの教職員が長時間勤務をせざるを得ない状況が続いている。
こうした状況が教員という職業に対するネガティブなイメージにつながり、教員を志願する学生の減少の要因になっていることも指摘されている。
こうした状況を踏まえ、道教委では、6年度以降の本道の学校における働き方改革の具体的な取組などを示す「学校における働き方改革北海道アクション・プラン(第3期)」を策定した。
市町教委においては、学校における働き方改革の一層の推進に向け、学校を支え、保護者の皆さまの理解を得ながら地域全体で連携・協働できる体制の整備に努めていただくようお願い申し上げる。
渡島局としては、管内の全ての子どもがたくましく成長していくことができるよう、各市町の教育委員会の皆さまと協力して取組を推進していきたいと考えているため、ことし一年間、よろしくお願い申し上げる。
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(道・道教委 2024-04-16付)
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