道教大札幌校 1年必修科目で 札教研秋の集会を参観 現職の学びに触れる機会を
(札幌市 2024-04-19付)

 道教育大学(田口哲学長)札幌校は、1年生対象の必修科目「学校教育の実践と省察Ⅰ」で新たに、札幌市教委が実施する札幌市教育研究推進事業(札教研事業)秋の研究集会の参観を位置付けた。1年生全282人が、希望する研究部会の授業実践や研究協議の様子を見学。現職教員の学びに触れる機会を提供し、教職への意欲を高めることをねらっている。

 学校教育の実践と省察Ⅰは、5年度から開設している必修科目。授業をはじめとする学校現場の観察と、その内容をフィードバックする省察を通して、教職への理解を深めるとともに、自己の課題を明らかにし、3年生の教育実習につなげていくことを目指している。

 これまで、大学近隣の学校や道教育大附属札幌小・中学校の授業観察を行ってきたが、多様な学生の希望に即し、より専門性の高い授業実践に触れる機会をつくろうと、札幌市教委の協力を得て6年度から札教研事業秋の研究集会の参観をカリキュラムに位置付けた。

 本年度の秋の研究集会は10月22日に開催。26研究部が授業公開や研究協議などを通して教科等の専門性を高める研究活動の深化を図る予定だ。

 同大は、会場などの詳細がまとまり次第、学生から参観したい研究部会の希望を取る。1会場当たりの学生数が10人程度となるよう調整する考え。

 10月11日には事前指導を行い、札教研事業の概要や授業参観のポイントなどを伝える。研究集会終了後の省察では、専攻分野ごとのグループディスカッションで教師の手だてや子どもの姿などについて話し合い、それを踏まえて教員に求められる力などを明らかにする。

 教育学部の紺野宏子教授は「授業づくりに向き合う教員の情熱や研鑚する姿に触れ、教員への憧れの気持ちを持ってもらえたら」と期待している。

◆2年必修科目新設 学校支援体験推進

 さらに、本年度から2年生対象の必修科目「学校教育の実践と省察Ⅱ」を開設。これまで、希望する学生に単位認定していた学校支援ボランティア活動を「学校支援体験」に名称を変え、カリキュラムに位置付けた。

 学校教育の実践と省察Ⅰにつながる科目で「子ども理解」を中心とした実践と省察を行う。

 学校支援体験は、授業中の児童生徒支援や補助、水泳学習時の安全の見守り、学校行事の準備や指導補助など、学校の様々な教育活動に参画。前期と後期で各20時間以上の活動を求めている。

 札幌、江別、石狩、北広島の各市教委の協力を得て、受け入れ可能校がリストアップされており、学生たちは希望する学校で5月下旬から活動に取り組むこととなる。

(札幌市 2024-04-19付)

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