道教委 年内に基本構想策定 3案の検討結果を報告 近代美術館整備の在り方
(道・道教委 2024-05-10付)

 道教委は道立近代美術館の整備方法等に係る技術的検討調査結果をまとめ、8日の道議会文教委員会で報告した。①改修+収蔵庫増築②現地新築③移転新築―の三つの整備案を社会性・環境性・経済性の3観点で分析・評価。近日中に開催する有識者会議において、検討調査の結果に関する議論を開始し、年内にリニューアル化に向けた基本構想を策定する。

 近代美術館は昭和52年にオープン。老朽化が著しく進行していることからリニューアル化に向けた検討を進めており、昨年10月からことし3月にかけてコンサルティング企業に委託して専門的見地によってそれぞれの整備方法のメリット・デメリットを比較・分析した。

 既存施設を改修して収蔵庫を増築する案は、現建物の歴史的価値の継承や樹木伐採が少ないなど環境への影響が最も少ないメリットがあることが分かった。整備費は75~95億円、今後50年間のランニングコストを含め335~390億円と3案で最も少ないが、諸室の規模・配置の自由度が低いデメリットがある。予想される休館期間は約2年。

 現地新築の案は、斬新な建築意匠や諸室の規模・配置の自由度が高い一方、整備費は165~200億円、ランニングコストを含めると450~520億円と最も高い。休館期間も約4年と最長。

 知事公館東側の南北約200㍍に整備する移転新築の案では、休館期間は約1年と最も短く、現地新築と同様に斬新な建築意匠や諸室の規模・配置の自由度が高いことが期待される。一方、樹木伐採数は最多で環境への影響が最も大きく、整備費は150~185億円、ランニングコストを含めると435~505億円と現地新築に次いで高かった。

 道教委は今後、同調査結果や道民の意見を参考にしながら、有識者の意見や道議会での議論を踏まえ、本年中にリニューアル基本構想を策定する。

(道・道教委 2024-05-10付)

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