道、道教委　文教施策予算要望　次年度予算編成へ２８項目　学びの多様化学校　設置支援を

（道・道教委 2024-05-14付）

　道、道教委の７年度国の文教施策および予算に関する提案・要望がまとまった。「令和の日本型学校教育」の構築に向けた人的・物的資源の支援など重点要望として８項目を掲げ、政府予算の編成や今後の施策展開への反映を提案・要望する。新規要望として市町村における学びの多様化学校の設置促進や、学校における冷房設備整備の支援を盛り込んでいる。近日中に道議会文教委員会と共に国への要請活動を行う。

　重点要望をみると、３５人学級の中学校・高校への拡充など教職員定数の改善、特別支援教育支援員やスクールカウンセラーなどの配置充実、通級指導や外国人への日本語指導に必要な基礎定数化などを掲げている。

　また、学力調査など教育データを分析して授業改善に活用する財政措置のほか、家庭におけるオンライン学習の通信費の支援、高校における端末整備の国庫補助を求める。

　不登校児童生徒が増加する中、各市町村において積極的に学びの多様化学校の設置を検討できるよう、定数措置の創設を提案する。また、学校における働き方改革を推進するため、副校長・教頭マネジメント支援員や部活動指導員の全校配置など、外部人材に関する財政措置の拡充を提案する。

　部活動の地域移行に向けては、引き続き指導者の配置、活動場所への移動経費、経済的に困窮する世帯への財政支援の拡充を盛り込んだ。

　一般要望事項は２０項目。前年度まで一般要望事項だった「学校における感染症対策の充実」を削除し「学校における冷房設備等の整備への充実」を追加。近年の気温上昇に対応する施設整備の補助制度の新設を提案する。

　私学関連では、端末の維持・更新をはじめとするＩＣＴ環境の整備の促進、公私間格差の是正に向けた修学支援金制度の充実、授業料減免制度の家計急変世帯以外への拡大を掲げた。

　このほか、公立夜間中学設置の設置促進に向けた定数措置の創設や、中学校技術科教員の免許取得に必要な単位取得の特例措置などを求めていく。

(道・道教委 2024-05-14付)