5年度学校職員懲戒処分 札幌市除く 総数89件、懲戒免職15件 わいせつ行為など増加 道教委(道・道教委 2024-05-22付)
全道コンプライアンス確立会議
道教委は、札幌市を除く道内公立学校職員の5年度懲戒処分の件数をまとめた。交通事故と一般事故を合わせた総数は前年度比36件増の89件。懲戒免職は9件増の15件となった。わいせつ行為やセクハラによる処分件数が増加傾向にあり、過去10年間で最多となっている。
交通違反・事故による処分件数は2件増の29件、一般事故による処分は34件増の60件。特に児童生徒が被害者となる不適切な性的行為などの重大事故が増加している。
処分の量定ベースでは、免職が9件増の15件、停職が6件増の11件、減給が9件増の29件、戒告が12件増の34件となった。
道教委は17日、全道コンプライアンス確立会議をオンラインで開催し、不祥事等の実効性ある再発防止策について協議した。2月に作成した「教職員のコンプライアンスハンドブック」の活用を周知し、教育公務員としての法令順守、公務員倫理の徹底を図ることを確認した。
会議は、コンプライアンス確立月間(毎年5・6月)において教職員の不祥事等の再発防止に関する意見交換や情報交換を行うことで全道的な共通理解を図り、より実効性のある再発防止策を協議することが目的。
各教育局の次長や担当者約40人が出席した。
冒頭で山﨑貴之総務課法制・公務管理担当課長は、重大事故の未然防止の徹底を図るため、全ての教職員の当事者意識の醸成と校内環境の改善に向けた指導・助言を要請。わいせつ事故の多くは管理職が知らない中でSNSを通じた児童生徒とのやりとりが発端となっていることに触れ、校内におけるSNSの取り扱いを職員に周知するなど学校への指導を求めた。
また、不祥事防止の徹底を図るには教職員一人ひとりが自らの問題ととらえ、自覚を促す取組を引き続き行うことが重要とし「形式的な伝達にとどめることなく、管理職自ら職員一人ひとりと向き合い、強いメッセージで心に響く指導を」と求めた。
議事では「教職員のコンプライアンスハンドブック」の活用について説明し、不祥事の根絶に向けて活用を図ることを確認。2月に改正した懲戒処分の指針、コンプライアンス確立月間における職場研修の実施状況、体罰を許さない学校づくりなどをテーマに説明・協議した。
同ハンドブックは、スクールコンプライアンスの定義、教職員の服務に関する基本的原則、人権の尊重、懲戒処分などを具体的に示しているほか、事例ごとのケース・メソッドを掲載。コンプライアンス確立月間中の校内研修や人事評価制度における期首面談などで活用できるもので、教職員課ホームページで公開している。
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(道・道教委 2024-05-22付)
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