十勝局 部活動地域移行担当者会議 子の体験格差解消へ 実践発表や意見交換など(道・道教委 2024-05-23付)
【帯広発】十勝教育局は13日、十勝総合振興局で管内部活動地域移行担当者ミーティングを開いた。各市町村教委から約30人が出席し、実践発表や意見交換等を通して情報を共有。各自治体の取組、広域連携を行う場合の課題や解決策などを話し合った。
十勝局の多田博昭次長は開会に当たり、部活動地域移行の目標に「“十勝の子どもたちは十勝で育てる”という意識のもと、生徒の望ましい成長のために、地域の持続可能で多様な環境の一体的な整備によって、地域の実情に応じたスポーツ・文化芸術活動の最適化を図り、体験格差を解消する」ことを挙げた。国や道、十勝局の動向を説き「各地域における活動や、近隣市町村との連携を進めてほしい」と述べた。
続いて、中札内村教委の部活動地域移行コーディネーター・高橋慎氏が実践について発表した。取組を進めるに当たり、「現場の実態を把握する学校教育と、今後を見据えるために社会教育がつながりを持った方が良い」「地域の生涯スポーツをどうするか、ビジョンを持つことが大切」と強調。協議会の設置や説明会の開催、一部種目の地域クラブ化など、5年度の取組を振り返った。
6年度に関しては、指導者講習会を新たに実施するほか、集団スポーツの地域移行に向けた基盤整備、外部指導者の配置などに取り組むことを説明。「子どもたちの声を反映し、地域のスポーツ・文化芸術の未来を議論して環境を整えることで、地域の教育力向上や活性化につながる」と伝えた。
引き続き、十勝局の有働雅哉主査(地学協働)が、部活動地域移行における管内の現状を、5年12月時点の調査をもとに示した。全19市町村において、協議会等の実施は14、生徒・保護者のニーズ把握は12の自治体で推進されていることを解説。ほとんどの地域が「実施主体・受け皿の確保・体制整備」「指導者確保」「運営財源の確保」を課題に感じ、次いで「近隣市町村との連携体制の構築」「関係団体の調整」「地域における理解の促進」「生徒の移動手段確保」が課題に多く上がったことを説いた。
また、部活動地域移行に向けて協議会等が担うと想定される役割に関して①生徒・教員・保護者のニーズ把握②リソースの把握③地域クラブに移行する競技の決定④一部競技で地域クラブに移行―の4点を提示し、段階的な実施を求めた。
このあと、近隣市町村の4グループに分かれて意見交換を行った。一つのグループでは、広域連携をした場合の移動手段や時間の消費、練習の時間帯などについて議論。ニーズ調査をこれから行う自治体の担当者が、先行して実施した自治体の担当者に質問内容等を相談する場面も見られた。
(道・道教委 2024-05-23付)
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