札幌市中央図書館　こども本の森　こどもに知をひらく　小中生対象に交流や体験等

（札幌市 2024-05-29付）

　札幌市中央図書館は、８年夏ごろの開館を目指す仮称・こども本の森のコンセプトや機能の案をまとめた。小中学生を主な対象とした市立図書館として位置付ける方針。「こどもに知をひらく」をコンセプトに、「誘発」「交流」「体験」の三つの機能を柱としたサービスを展開する考えだ。

　２７日の第１０期市図書館協議会第１回会議で示されたもの。

　こども本の森は、世界的建築家の安藤忠雄氏が設計・建設費を自ら負担し自治体などに寄贈している子ども向け図書施設。現在、大阪府大阪市、兵庫県神戸市などで開館している。

　全国６ヵ所目の施設として北海道大学構内に建設される予定。昨年１１月、（株）安藤忠雄建築事務所、北大、札幌市の３者で基本合意書を締結し、北大が建物の所有・管理、札幌市が運営を担うことなどを申し合わせた。

　小中学生を主な対象とした市立図書館として設置し、学齢期からの読書習慣形成を主たる目的とした機能分館として位置付ける方針。

　昨年実施した関係者へのヒアリング調査結果などを踏まえ、コンセプト案には「こどもに知をひらく」を掲げた。

　コンセプトの実現に向けて、新たな本との出合いを促す「誘発」、多種多様な知や人とつながる「交流」、空間や自然などを感じながら様々なことが学べる「体験」の三つの機能を位置付け、これらを柱としたサービスを構築する考え。

　子どもたちと学生の交流機会の創出、他の市立図書館や学校図書館との連携などに取り組んでいくこととしている。

　秋ごろに運営方針などを含めた基本方針案としてまとめ、パブリックコメント・キッズコメントなどを経て、年内をめどに策定を目指す。

(札幌市 2024-05-29付)