パフォーマンス評価　新たにＡＬＴと　札幌市教委　英語教育改善プラン　電子教科書活用へ参考資料

（札幌市 2024-06-12付）

　札幌市教委は、６年度英語教育改善プランをまとめた。新たに、外国語指導助手（ＡＬＴ）と行うパフォーマンス評価や、デジタル教科書等の活用の在り方に関する参考資料の作成などに取り組む。また、英語教育改善プラン中間報告会を開催し、研究委員や研究推進校が取組状況を報告する。

　文部科学省が実施した５年度英語教育実施状況調査結果をみると、市内では授業外でのＡＬＴの活動状況が全校種で改善。「児童生徒の英語による言語活動の割合が５０％以上」と回答した学校が小学校、高校で８割を超えた。

　一方、パフォーマンステストでＡＬＴの参画が進んでいない状況、中学校における児童生徒の英語による言語活動の割合の低さなどが課題となった。

　これらを踏まえ、６年度の重点を「ＡＬＴやデジタル教材等を効果的に活用し、児童生徒一人ひとりが、授業内において主体的に英語で伝え合うことのできる多様な学びの充実を図る」と設定。

　具体的な取組として①重点の促進を図る参考事例の作成・周知②外国語活動・外国語科における言語活動（国際交流）機会の創出③客観的な英語力の伸びを実感する英検ＩＢＡ（ＲＬ）の実施④教師の指導力・英語力の向上を図るパワーアップ研修等の実施・周知⑤小学校教員の新規採用や英語指導に係る人材の把握等―の５点を推進する。

　①では、小学校、中学校、高校から１人ずつ研究委員を委嘱し、ＡＬＴと連携しながら「ＡＬＴと一緒に行う言語活動とパフォーマンス評価の在り方」に関する参考資料・動画を作成・周知する。

　また、１パートナー校を研究推進校に指定し、小学校で「外国語学習ソフトウエア、デジタル教科書の活用の在り方」、中学校で「デジタル教科書を含めたデジタル教材の活用の在り方」について研究。成果を普及する。

　②では、外国人留学生との国際交流、姉妹都市との学校間オンライン交流など、世界の人々の多様な生活や文化、価値観等に触れる言語活動を創出する。

　③では、中学校全学年を対象に英検ＩＢＡ（ＲＬ）を実施。生徒にとって客観的な英語力の振り返りや伸びを実感する機会とし、各学校で指導の参考とする。

　④では、５年度に内容を見直した教育センター専門研修「外国語科～パワーアップ研修」を引き続き実施するほか、新たに英語教育改善プラン中間報告会を開催。研究委員や研究推進校が参考資料や研究内容などについて中間報告する。

　⑤では、小学校の新規採用において一定の英語力を有する教員の採用を促進するほか、小学校英語専科指導教員の要件を満たす人材の把握および登用を図るとしている。

(札幌市 2024-06-12付)