札幌市　指定都市市長会要望　教職員働き方改革　財源措置を　学校施設整備制度充実など

（札幌市 2024-06-18付）

　札幌市は１２日、指定都市市長会などがまとめた７年度国の施策および予算に関する提案（通称「白本」）の原案を報告した。主な提案事項をみると、教職員の働き方改革に資する財政措置、学校施設等整備に係る制度の充実、ＧＩＧＡスクール構想推進に係るランニングコストの支援などを盛り込んだ。

　市議会大都市税財政制度・ＤＸ推進調査特別委員会で示したもの。

　白本は、大都市行政を推進する上で、国の理解・協力を得なければならない指定都市共通の事項について、指定都市市長・議長の共同提案としてまとめているもの。

　７年度の国家予算編成に当たり、財政・大都市制度関係で３項目、個別行政分野関係で７項目の計１０項目を掲げた。

　子ども・子育て支援の充実では、保育料の負担軽減、保育や放課後児童クラブに関わる人材の処遇改善、施設整備補助のかさ上げなどを求めている。

　このほか、子ども医療費やひとり親家庭医療費等に関わって、統一的な国の医療費助成制度の創設を要望している。

　持続可能な学校体制づくりに向けて、教職調整額の見直しや管理職手当の引き上げ、新たな手当の創出、部活動指導員やスクールロイヤー等の配置拡大など、教職員の負担軽減・働き方改革に向けた一層の財政措置を求めている。

　また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの教職員定数化を盛り込んだほか、育休の代替で正規教職員を充てた場合に算定基礎定数に含めるよう要望している。

　義務教育施設等の整備促進に向けては、学校施設環境改善交付金を事業年度の当初予算で交付すべきとした。空調設備設置について、リースを活用した整備に関する補助を創設するなど制度の充実を提案している。

　ＧＩＧＡスクール構想の推進に向けては、端末の運用・維持・故障対応などのランニングコスト、児童生徒数の増加などによる端末追加に関する経費について、高校段階を含めて十分な財政措置を講ずるよう求めている。

(札幌市 2024-06-18付)