地域で活躍する教師育成へ 道教大が教育プログラム 地域希望入試 8年度釧路校で導入
(道・道教委 2024-06-20付)

 道教育大学は本年度から5ヵ年計画で「北海道における地域協働型教師教育プログラム(HUELプロ)」の構築に取り組む。道教委と連携して地域で定着・活躍できる教員育成プログラムを新たに開発。釧路校において8年度(9年度入学)から地域教員希望枠入試(総合型選抜)を導入する。修了学生を対象とする採用方法の在り方について道教委と検討を進めていく。

 道内では道央圏の人口集中が進み、宗谷、オホーツク、根室、日高などで教員の赴任希望者数や定着率が相対的に低下。中核教員の減少に伴い若手教員の育成が課題となっている。

 このため道教育大は、文部科学省の「地域教員希望枠を活用した教員養成大学・学部の機能強化事業」の採択を受けて同プログラムの構築に着手。地域を深く理解し、地域探究・創生活動を指導できる実践的カリキュラムを新たに提供する。

 併せて地域定着に向けた採用の在り方を道教委と検討するほか、地域で活躍する教師の魅力を高大生に伝えることで、教職志望者を継続的・安定的に養成・確保するシステムの構築を図る。

 具体的には、高校生を対象に実施している道教委の「みらいの教員育成プログラム」「高校生向け教員セミナー」を7年度から拡充し、地域課題の理解を含めた取組へと強化する。

 道北・道東の6管内の高校出身者に限定していた釧路校の学校推薦型選抜を8年度から見直し、地域を限定しない地域教員希望枠入試(総合型選抜)へと移行。初年度の定員は20人程度を予定している。

 新たに開発する教育プログラムは、へき地教育論や体験実習などの既設科目のほか、地域行事への参加・地域交流など地域理解学修を展開する「ホームタウン理解実習」の新設を構想している。地域リソースを活用した地域探究学習活動など、地域文化・地域特性を理解した教育活動を展開する資質・能力の育成を図る。

 現行の学校推薦型選抜(地域指定)入学者を対象に7年度から試行導入し、9年度に向けて改善を図っていく。

 事業最終年度となる10年度、他キャンパスへの成果波及・拡大を検討するほか、修了学生を対象とする採用方法の具体化について道教委と協議を進め、11年度以降に方針を決定する見通し。

(道・道教委 2024-06-20付)

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