上川局 第1回EBE協議会 ゴール共有し授業改革 中富良野旭中小など3校実践発表
(道・道教委 2024-06-18付)

上川教育局第1回EBE協議会

 【旭川発】上川教育局は7日、上川合同庁舎で6年度第1回EBE協議会をオンラインで開催した。組織的な授業改善や学力向上等に向けた校内体制整備の取組について中富良野町立旭中小学校など3校の発表をもとに協議。6年度全国学力・学習状況調査の結果提供前に、児童生徒の資質・能力を高める校内体制の方向性を確認した。

 同協議会は、小・中・高12年間を一体的に捉えた児童生徒の学習状況等の分析結果を踏まえ、組織的な授業改善や学力向上等に向けた校内体制の整備、具体的な授業改善の方法などに関する説明や協議によって、児童生徒に必要な資質・能力の育成に資することを目的としている。

 当日、管内の小・中・高校、義務教育学校の管理職や市町村教委の職員ら194人が参加した。

 冒頭、望月俊綱教育支援課長がエビデンスに基づく子どもたちの資質・能力の育成に向けた取組の方向性を説明。管内における5年度全国学力・学習状況調査の評価に関する調査で全国平均との差が縮まったことなどに触れた上で「小・中学校においてそれぞれの取組を充実させることに加え、中学校卒業後の姿も見据えた授業改善や望ましい学習習慣の確立を進める」と本年度の方針を示した。

 続いて、三浦一路義務教育指導監が管内全体で推進する授業改善や学力向上等の取組を解説した。学校質問紙調査等で教育課程の検証改善サイクルの確立に対して肯定的に回答した学校ほど平均正答率が高かったことなどを挙げ「学校質問紙調査や児童生徒質問紙調査の結果をエビデンスとした学力分析を行い、ゴールを共有した授業改革をお願いする」と呼びかけた。

 事例発表に移り、組織的な授業改善や学力向上等に向けた校内体制整備の取組事例を紹介。旭中小の越野崇校長、美瑛町立美瑛中学校の金山達也校長、士別翔雲高校の佐藤敬二校長の3人が各校種を代表して登壇した。

 旭中小では、5年度全国学力・学習状況調査等の結果から受け身的な児童や従来の学力観を持つ教職員が多いことなどを分析。分析結果をもとに「自由進度学習など児童の自己裁量権を拡大したり、教職員への研修機会の積極的提供をしたりする実践を行った」と発表した。

 また、教職員の意識をOSと表現し「こうした実践を行うには、教職員のOSが変わらなければ、新しい取組をしても効果はない」と、取り組む際のポイントを説明した。

 このあと、ブレイクアウトルームに分かれて協議を実施。旭川市立緑が丘小学校、緑新小学校、西御料地小学校、緑が丘中学校、旭川南高校のグループでは、グループ内の4小・中学校がリーディングDXスクール事業の5年度指定校だったこともあり、「校内研修で課題を明確にし、DX担当の先生と協議しながら各教科の授業でICTを利活用する視点を設定する」などの意見を交流した。

(道・道教委 2024-06-18付)

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