静内農高でONE―TEAMコミッティ 産業界との連携充実を 道教委 道内専門高校へ横展開
(道・道教委 2024-06-19付)

ONE―TEAMコミッティ
ONE―TEAMコミッティ

 【苫小牧発】道教委は14日、静内農業高校で北の専門高校ONE―TEAMプロジェクト「第1回ONE―TEAMコミッティ」を開催した。道教委担当者が事業の趣旨等を説明し、連携が可能な企業等の開拓や、教員・企業研修などを行い、専門高校と産業界との連携を一層充実させていくことを確認。高校教育課に新たに配置した産学連携コーディネーターを中心に、専門高校と産業界等をつなげるネットワークの構築や、新たな産業や先端技術者を紹介した「お仕事ガイドブック」の作成・配布を進めることなどを申し合わせた。

 道教委は、文部科学省の6年度マイスター・ハイスクール普及促進事業の採択を受け、本年度から北の専門高校ONE―TEAMプロジェクトに着手。3~5年度の国のマイスター・ハイスクール事業において静内農業高が構築した職業人材育成システムを道内の専門高校に広く横展開するとともに、産業界と専門高校の持続可能な連携の充実を目指している。

 事業運営委員会「ONE―TEAMコミッティ」では、産学連携に係る課題解決に向けた協議、教員・企業向け研修の企画や事業の評価・改善を推進。プロジェクトを円滑に進めるため、年度計画や産学連携の充実に向け、専門的見地から指導助言を行う。

 第1回コミッティには委員6人が出席した。

 はじめに、道教委高校教育課の今井真課長補佐が事業概要を説明。「連携した取組が継続しづらい」「ニーズ等が異なり、連携が進みづらい」など、専門高校と産業界の連携における課題を挙げた上で、連携が可能な企業等の開拓や、教員・企業研修の実施などによって、専門高校と産業界との連携を一層充実させる考えを示した。

 また、高校教育課に新たに配置した産学連携コーディネーターの主な役割である専門高校と産業界等を人的につなげるネットワークの構築、謝金等が不要な職業人等をデータベース化する産業実務家教員リストの作成、新たな産業や先端技術者を紹介した「お仕事ガイドブック」の作成・配布について説明した。

 続いて、静内農業高の赤穂悦生校長と工藤淳教頭が拠点校における自走化に向けた取組について説明。道内専門高校への横展開を見据え、マイスター・ハイスクール事業で構築してきた取組内容や機能のコンパクト化を図るとともに、現在の教育水準の維持・向上を図る考えを示した。

 このあと、同校食品科学科2年の科目「食品製造」、生産科学科園芸コース2年の科目「野菜」、生産科学科馬事コース2年の科目「馬利用学」の実習を見学したほか、本年度の事業計画に関する協議を実施。協議では「産業界との連携を持続的に行うためには、一部の担当者のみに仕事が集中するのではなく、学校全体で取り組む組織体制の構築が重要」「地域に応援される学校であることが大切」などの意見が上がった。

 第2回コミッティは10月に開く予定。また、道内の専門高校の代表者が一堂に会する「キックオフミーティング」を7月8日に札幌市内の第二水産ビルで参集とオンラインによるハイブリッドで開催する。

(道・道教委 2024-06-19付)

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