札幌市教委　５年度就学援助受給　６５２人減、１万６６３５人　１２・６％　減少傾向続く

（札幌市 2024-07-04付）

札幌市就学援助認定状況の推移（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、５年度の就学援助受給率をまとめた。就学援助を受けた児童生徒数は１万６６３５人で、前年度と比べ６５２人減少。受給率は０・３９ポイント下降し１２・６１％だった。全国的な流れと同様に、減少傾向が続いている。

　市の就学援助は、世帯収入が一定以下で、小・中学校、中等教育学校前期課程の児童生徒がいる世帯に対し、学用品費や給食費、修学旅行費などを支給するもの。

　５年度の受給状況をみると、小学校が５７１人減の１万３９５人、中学校が８１人減の６２４０人。受給率は小学校が０・４７ポイント下降し１１・８８％、中学校が０・２４ポイント下降し１４・０６％となっており、いずれも微減した。

　過去の推移をみると、受給率は平成２４年度の１８・１６％をピークに下降し続けている。文部科学省の調査結果によると、児童生徒数全体の減少や経済状況の変化などを背景に、全国的にも減少傾向が続いている。

◆電子申請　全学年で本格導入

　市教委は、前年度に試行していた就学援助の電子申請を、小・中学校全学年に対象を拡大して本格導入した。電子申請サービス・スマート申請を活用し、時間を問わず申請を受け付けている。

　申請書の記入、手続きなどに係る保護者や学校の負担を軽減するため、市教委は昨年１０月からことし３月まで、６年度入学の新小学１年生がいる世帯を対象に電子申請を試行。

　市教委によると、申請した世帯のうち９割程度が電子申請を利用したという。

　この成果などを踏まえ本年度から、７年４月入学予定の新小学１年生を含む全学年に対象を拡大し、本格的に導入した。

　電子申請を利用すると、保護者が申請した内容が学校を経由せず市教委に直接届くため、学校は申請書の配布、集約、形式審査を行う必要がなくなる。

　引き続き紙での申請も受け付けている。

(札幌市 2024-07-04付)