トップページ > 記事種一覧 > 記事検索 > 記事詳細画面

道町村教委連が市町村教育委員研　教育行政充実へ６５０人研鑚　オリパラ教育、不登校支援など
（関係団体 2024-07-22付）

道市町村教育委員会研修会

　道町村教育委員会連合会（道町村教委連、会長・荒谷順一郎新篠津村教委教育長）は１８日、ホテルライフォート札幌で第５９回道市町村教育委員研修会を開いた。道教委の川端絵美委員が「オリパラ教育と子どもたちの未来生活」と題して講話したほか、赤井川村教委の根井朗夫教育長、平取町教委の松田拓美教育長が特色ある教育活動を発表。道内の教育長や教育委員会委員約６５０人が参加し、教育行政の充実に向けて研鑚を積んだ。

　開会式で荒谷会長があいさつ。１人１台端末の更新に向けて道内市町村教委で構成する共同調達会議が発足となったことから通信環境やセキュリティー対策など様々な課題に対応する必要があるとし、会議における協議や情報共有に努めていく考えを表明。不登校児童生徒を支援するため、ネットワーク環境などの支援基盤を構築する必要性を説いた。

　来賓祝辞では道教委の川端委員が登壇。教育行政上の課題として①暑さ対策②不登校支援③学校における働き方改革④部活動の地域移行―の４点について説明した。

　功労者表彰や文教施策要望の結果報告のあと、６年度決議を採択。新時代を見据えた教育行政、部活動地域移行の推進など９事項の実現を目指すことを確認した。

　続いて川端委員が講話。父親に背中を押されアスリートの道を志したこと、多角的に物事を捉える視点やコミュニーションの重要性を学んだオリンピアンとしての経験を伝えたほか、オリンピックの歴史や沿革、多様なオリパラ教育の実践を紹介した。

　つぎに北翔大学教育文化学部の飯田昭人教授が「多様性社会から見る不登校の現状と課題」と題して講演。不登校の問題を「家族・学校」から「社会」へと拡大して捉える必要性を提起。オンライン上で学習できるプラットフォームの構築、地域の企業・団体との実践的なプログラムの開始などの施策を提案した。

　フォーラムでは地域活性化に向けた特色ある教育活動を発表した。

　赤井川村教委の根井教育長はアラスカとの国際交流事業など、学力や英語力、郷土愛を育む村独自の取組を紹介。平取町教委の松田教育長はアイヌ文化学習の実践を取り上げ、多様な文化が共生する町の魅力を伝えた。