札幌市教委　食物アレルギー対応手引　１２月にも改訂版通知　現状に合うよう対応充実

（札幌市 2024-07-24付）

　札幌市教委は、学校給食における食物アレルギー対応の手引を改訂する。現状に合った内容に改め、食物アレルギー対応の充実を図る考え。１２月ごろに改訂版を各学校に通知し、来年４月から運用する見通しだ。２２日、市内のＳＴＶ北２条ビルで検討会議の初会合が開かれ、現状と課題などについて話し合った。

　手引は、学校給食における食物アレルギー対応について、統一した手順や対応内容を定めるものとして平成２０年度に策定。最新の改訂は平成２６年９月となっている。一方、市内における食物アレルギー症状のある児童生徒数は増加傾向にある。平成２６年度と比較すると、本年度の児童生徒の割合は小学生で４・６ポイント増加し１５・９％、中学生で３・９ポイント増の１７・１％となっている。

　これらを踏まえ、日本学校保健会の「学校のアレルギー疾患に対する取組ガイドライン（令和元年度改訂）」、文部科学省の「学校給食における食物アレルギー対応指針」などに基づき、現状に合った手引とし、食物アレルギー対応体制の充実を図るため改訂作業に着手する。

　検討会議は、学校医、校長会関係者、養護教諭、栄養教諭、市教委担当者ら１０人で構成し、１１月ごろまでに３回程度開催する予定。

　初会合の開会あいさつに立った市教委の近藤光雄学校給食課長は「市の学校給食における食物アレルギー対応が、より安全でスムーズなものとなるよう指導助言を」と呼びかけた。

　議事に移り、完全除去の取り扱い、学校生活管理指導表（アレルギー疾患用）などについて話し合った。

　９月下旬ごろの第２回会議で、改訂案を示す予定。

(札幌市 2024-07-24付)