札幌市教委　持続可能な学校給食提供　在り方の方向性検討　児童生徒減少等の課題対応　

（札幌市 2024-07-23付）

　札幌市教委は、持続可能な学校給食提供の在り方について方向性を検討する考えだ。本年度、幅広い給食提供手法の有効性や実現可能性に関する調査を業務委託によって実施している。年度末に提出される報告書などを踏まえ、将来的な児童生徒数の減少や担い手不足などの課題に対応できる手法を探る。

　市内では、小・中学校、義務教育学校、特別支援学校全２９８校で完全給食を実施。

　５年度時点で、自校分のみ調理する単独調理校が３９校、自校分以外も調理する親学校が１２９校、親学校から配送を受ける子学校が１３０校となっており、１日当たり約１４万食の給食を調理・提供している。

　一方、将来的に児童生徒数の減少による小規模校の増加、生産年齢人口の減少による給食提供の担い手不足などが見込まれている。このほか、物価高騰による運営費の増大、給食室の老朽化による施設・設備の改修など多くの課題に直面しており、現状の給食提供方法が継続できるか不透明な状況だ。

　安全・安心で持続可能な給食提供の在り方を検討する必要性があると考え、現行の手法のほか、現在実施していない新たな手法の有効性や実現可能性について調査・検討を実施。三菱ＵＦＪリサーチ＆コンサルティング（株）が受託し、５月から着手している。

　来年３月に業務報告書が提出される予定。市教委はその内容などを踏まえ、次年度以降に方向性を検討する考え。

(札幌市 2024-07-23付)