全員参加の深い学びへ 札幌北野台小 実践発表会 3年国語 主人公の気持ちグラフに(札幌市 2024-07-24付)
札幌市立北野台小学校(堀江仁校長)は11日、同校で第7回教育実践発表会を開催した。研究主題「高め合う子の育成」のもと、国語、算数など5授業を公開。3年生国語では、主人公の気持ちを数値化するグラフを活用しながら、気持ちの変化を捉えさせる授業を展開した。
同校は、研究主題「高め合う子の育成」、副主題「主体的・対話的な学びの視点から授業改善へ」のもと、6年度は「全員参加(全員がいきる、全員をいかす)」「より深い学びを生み出す」を意識した授業づくりを進めている。
視点として①主体的な学びを導く単元構成の工夫②対話的な学びを導く授業構成の工夫―の2点を設定。単元最後の自分の姿をイメージさせる、多様な考えを分類・比較するなどの手だてを取り入れている。
公開授業のうち、3年1組国語「まいごのかぎ」(二ノ神かなえ教諭、児童数34人)では、文中の言葉に着目したり、前の場面と比較したりして、主人公「りいこ」の気持ちの変化を考えさせる活動を展開。気持ちの変化を捉えやすくできるよう、場面ごとのりいこの気持ちを数値化する「りいこグラフ」を活用した。
児童たちは前時までに、りいこの性格、りいこが拾った鍵を挿したことで出合った二つの不思議な出来事、出来事の前後でどのように気持ちが変化したか読み取っている。
二ノ神教諭は導入で前時までの内容を振り返った上で、本時の場面を紹介。アジの干物に鍵穴があることを見つけ、持っていた鍵を挿すと干物が動き出したという、三つ目の不思議な出来事に遭遇したことを確認した。
文中からりいこの気持ちが分かる言葉を探し、りいこグラフに点を打つよう指示。気持ちが上向いている「にっこりいこ」、落ち込んでいる「しょんぼりいこ」の各5段階、計10段階で数値化させた。
児童たちは、りいこが鍵を挿したあとに「やっぱり余計なことばかりしてしまう」「悲しくなりました」などの記述があったことに着目し「しょんぼりいこの4に点を打った」「焦って悲しさが増したのでは」などと、根拠を示しながら交流した。
二ノ神教諭は、多くの児童が「しょんぼりいこ」に点を打ち、中には一つ目と二つ目の不思議な出来事に遭遇した時よりも数値が下降している児童がいることに触れ、前の場面との気持ちの違いを考えさせた。
児童たちは「やっぱり余計なことばかりしてしまう」という記述の「ばかり」という表現に着目し「しょんぼりなことが積み重なってもっとしょんぼりしてしまった」などと発言。これまで以上に気持ちが落ち込んでいることを読み取った。
(札幌市 2024-07-24付)
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