札幌市小学校長会5年度研究成果 研究集録から 第4回(札幌市 2024-07-25付)
「豊かな心」育成部・中
【2年間の取組(4年度)】
「豊かな心」育成部では「一人一人の個性や多様性を認め合い、自他の生命を大切にして支え合いながら生きる“豊かな心」を育む学校経営の在り方”について研修を深めた。
▼視点1「教職員の意識付け」「協働」
▽教職員の参画意識
・教職員との情報共有・共通理解
・教職員の適性・持ち味の見極め
▽課題解決に向けた校長としての方針
・方針や見通しを示す
・組織の機能化を図る
・現状を見取り、評価と修正を行う
▽取組(教職員に)
・教職員の良さを引き出す関わり
・教職員が笑顔で職務を行える環境
・傾聴する姿勢を大切に
▽成果
教職員が良さを発揮し、互いにつながりを持つ温かで元気な学校が、子どもの心を豊かに育む。
▼視点2「小中一貫教育」「道徳教育」
▽9年間という長期的なビジョン
・「目指す子どもの姿や育みたい心」の発信、共有
・「子どもの姿を通して小・中学校が語り合う」
▽「心の教育」の充実
・「特別の教科 道徳」の授業改善
・学校経営の重点に道徳教育の推進を
▽取組(教職員に)
・パートナー校同士で道徳科の授業交流
・道徳の学びを子どもたちの行動につなげる関わり
・体験活動の充実
▽成果
学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育が大切である。
豊かな想像力を育むため弱さを語ることができる時間としても「考え、議論する道徳」は重要。
▽課題
小中一貫した教育の推進は、負担感が大きくならないように継続できるシステムづくりが大切。
▼視点3「子ども理解」「いじめ防止」「自尊感情」
▽子どもを主語にして
・日々の授業で豊かな心を
▽自分が大切にされていると感じるように
・人を褒めるのではなく行動の価値付けを
・あらゆる他者を価値ある存在として、多様性の承認
▽取組
・児童に=儀式や全校朝会の講話、自らの成長を振り返る行事、児童発信の活動
・教職員に=教職員の意識改革取組
▽成果
豊かな人間性を育む人権教育は、人間尊重の教育と考え取り組むことが大切である。
肯定的で配慮し合う人間関係を育む学級経営、教職員が一致して取り組む姿勢を継続する。
▽課題
組織を問題解決に生かす体制づくり、人権意識と教職員の意識向上を図る。
▼視点4「生徒指導上の諸問題」
▽組織的な対応
・児童理解の情報を組織で共有
・専門家や関係機関との連携
▽子ども理解に関わる感度を高める啓発
・子ども理解を踏まえた教育活動の充実
・子ども一人ひとりが「自分が大切にされている」と実感できる学校づくり
▽取組(地域や保護者に)
・家児相、SSW等との連携
・SNS上でのうわさ、偏見拡散防止
・保護者の迅速、賢明な判断による対応と連携
▽成果
子ども、保護者に寄り添う姿勢、子ども理解を踏まえた教育活動が大切である。
学校の知見だけでは難しいと感じた場合は早期に専門家と連携することが重要となる。
▽課題
初期対応を誤ると不信感が募り、事後対応が難しくなる。
(札幌市 2024-07-25付)
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