札幌市立校の教職員時間外在校等時間　１人当たり平均値　全校種で改善傾向　中学校　４５時間超は４月のみ

（札幌市 2024-07-29付）

令和５年度教育職員の時間外在校等時間（一人当たりの平均値）（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、５年度市立学校等における教職員の時間外在校等時間を公表した。１人当たりの平均値は、全校種で改善傾向に。特に中学校では４５時間を超えた月が４月の１ヵ月のみとなるなど、各学校の工夫による働き方改革が進んでいる。

　市教委は、市立学校における働き方改革の推進に向け、２年度から出退勤管理システムを導入。教職員の勤務状況を正確に把握し業務改善につなげるため、３年１２月からは２次元バーコードを用いたシステムを運用している。

　地域・保護者が教職員の勤務状況を把握するとともに、教職員が学校間の状況を理解することを目的に「時間外在校等時間が月４５時間以内の教職員の割合」「教職員１人当たりの平均値」の集計結果を３年度分から市ホームページで公表している。

　各校種における時間外在校等時間が月４５時間以内の教職員の割合をみると、幼稚園の最低は９月の６８・３％。それ以外の１１ヵ月は８０％を超えている。

　小・中学校、特別支援学校は４月が最も低く、それぞれ６１・８％、４５・１％、８３・１％となっている。高校は６月の７０・９％が最低だった。

　１人当たりの時間外在校等時間の平均値は、全校種で改善傾向にある。特に中学校は、４５時間を超えた月が２ヵ月減少し、４月（５２・９時間）のみとなった。

　一方、年度当初の長期間勤務傾向はいまだ改善の余地があることから、市教委は引き続き学校の働き方改革を呼びかけていく考え。

　その他の校種では、幼稚園は９月の３５・１時間、小学校は４月の４１・０時間、高校は４月の３５・３時間、特別支援学校は４月の２７・２時間が最高だった。

　市教委は４月から、新たな出退勤管理システムを導入。管理職画面から、所属職員一人ひとりの在校等時間の状況が一覧で確認できるようになった。これによって、時間を意識した働き方の一層の浸透が期待される。

(札幌市 2024-07-29付)