伝統文化への理解深め　札幌中央中　着物着付け体験

（札幌市 2024-07-30付）

　札幌市立中央中学校（秀島起也校長）は１９日、北海道着付養成文化院の協力を得て、２年生家庭科きものの着付け体験を開いた。鈴木けい子文化院長ら８人が講師を務め、浴衣の着付けを指導。生徒たちは、慣れない着付けに四苦八苦しながら、日本の伝統文化への理解を深めた。

　２年生家庭科「衣生活の和装」の一環として例年開催していたが、ここ数年はコロナ禍のため開催できずにいた。コロナ禍を経て「体験に勝る学習はない」（半澤亮主幹教諭）として、外部講師を招いての授業再開にこぎ着けた。

　授業では、３組（生徒数３７人）と６組（同１２人）が体験。鈴木院長が和服と洋服の違い、浴衣の由来などを説明したあと、男女に分かれて慣れない着付けに苦戦。右手が自然に襟に入る「右前」で着ることなどを意識しながら、講師のサポートを受けて、おはしょりを整えたり帯を巻いたりした。

　着付けが完了したあと、端末で互いの姿を撮影し合った。画像は、和服と洋服の着心地や見た目を比較する今後の授業で活用する。

　男子生徒は「初めて浴衣を着た。着やすいけれど、しゃがむと（洋服に比べて）少し窮屈に感じた」と話した。女子生徒は「いつも母親に着付けをしてもらっている。自分で着付けできるようになりたい」と笑顔を見せた。

　鈴木院長は「近年は、着物離れが進んでいる。体験を通して、和服の良さや、日本の伝統文化を感じてもらえれば」と話した。

(札幌市 2024-07-30付)