がん教育の外部講師活用へ　道教委が手引を公開　派遣フローや授業例を紹介

（道・道教委 2024-07-26付）

　道教委は「学校におけるがん教育の手引」を作成し、ホームページで公開した。学校でがん教育を進めるポイントのほか、外部講師を活用して授業を行うための手順や各校種における授業実践の例を掲載。がんを正しく理解し、健康と命の大切さを学ぶがん教育の効果的な実践に役立てることができる。

　がんは昭和５６年以降日本人の死因の第１位であり、令和４年は約３８万人が死亡している。生涯のうち２人に１人ががんにかかると推計され、高齢者人口の増加に伴いがんによる死亡者数は今後も増加することが予想される。

　道教委はがん教育推進校を指定して授業実践を全道に紹介しているほか、関係団体の協力を得て外部講師のリストや啓発動画の制作に取り組んでおり、外部講師の一層の活用を進めるため同資料を作成した。

　手引では、学校におけるがん教育の基本的考え方、学習指導要領における記載内容、学校教育活動全体での進め方を整理して示したほか、外部講師を活用する際の授業のポイントや実施手順、外部講師の派遣フローを記載している。

　具体的な実践例として、医療関係者やがん経験者の声を通して、がんのリスクを下げる望ましい生活習慣や食習慣を考える授業のほか、医療系大学の進学を希望する高校生の意欲を高める講義などを取り上げている。

　道教委は、外部講師の派遣調整が必要な際、健康・体育課に連絡するよう呼びかけている。

(道・道教委 2024-07-26付)