長期休業期間の在宅勤務 道立校 今夏から制度化 学校端末使用に事前テストも(道・道教委 2024-07-25付)
道教委は、今夏から道立学校における長期休業期間の在宅勤務を制度化した。職員の希望に応じて連続5日間まで在宅で勤務することを認め、多様で柔軟に働ける職場づくりを進める。指導者用端末を持ち出してテレワークを行う場合、情報セキュリティーのテストに合格することなどの条件を設けており、児童生徒の個人情報の流出防止に十分注意するよう呼びかけている。
道立学校における在宅勤務の制度化を巡っては、コロナ禍の一斉臨時休業で実施した経緯があり、6年度からスタートした北海道アクション・プラン(第3期)において平時における在宅勤務の在り方を検討する方針を示していた。
道教委は過去に行った在宅勤務の成果・課題を検証し、4日付で在宅勤務の実施要領を策定。実施日数は連続5日間までだが、校長が認める場合は延長が可能。業務の開始・終了を電話やメールで校長に報告することで勤務管理を行う。
柔軟な勤務が可能となるよう具体的な対象業務を明記せず、職務専念義務を明記した上で、在宅で実施が可能な学校業務であれば在宅勤務を認める。
個人情報を含む文書・電子データを持ち出す場合、必ず校長の許可を得るとともに、情報の紛失、破損、漏えい等に十分注意するよう求めている。特に学習系ネットワークに接続する指導者用端末などを持ち出す場合、道教委のスクールネットでの情報セキュリティーテストを受験・合格することが必要となるほか、「端末に職員番号、ID、パスワードを貼り付ない」「パスワード設定や暗号化の処理を行う」「個人所有のUSBなどの通信機器を接続しない」などの対策を講じるよう求める。
道教委は札幌市を除く道内の市町村教委に在宅勤務の要領を周知し、同様の対応を検討するよう求めており、小・中学校で同様の措置を講じる自治体も現れている。
一方、多くの自治体の校務支援システムは、外部と切り離された「閉鎖系ネットワーク」で構築されており、職員室外で校務に関する業務に取り組めない実態がある。情報セキュリティーポリシーがクラウド化に未対応の自治体もあり、学習・校務の両面からテレワークを実現する環境の実現が課題となっている。
(道・道教委 2024-07-25付)
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