地学協働コーディネーター研修 目的共有と相互理解を 道教委 高校の探究等で講義
(道・道教委 2024-07-24付)

 道教委は7月上旬、オンラインで6年度第1回地学協働コーディネーター研修を実施した。高校における教育課程と探究や、コーディネーターの基礎について講義を行ったほか、コーディネーターとして取り組んでいる業務内容やその課題等について情報交流。コーディネーターとしての今後の役割や高校と地域が協働した様々な取組事例などを共有した。

 研修は、地学協働に係るコーディネーターがコーディネートに係る基本的・技術的な知識理解を深め、地学協働の一層の活性化・推進を図ることがねらい。道内の地学協働コーディネーターや地域コーディネーター、高校と地域の協働活動のコーディネーターら10人が参加した。

 はじめに、高校教育課の前野文繁主査が高校における教育課程と探究について講義した。

 前野主査は、高校におけるこれまでの総合的な学習の時間の成果や課題等について説明したあと「自校の総合的な探究の時間の最大の特徴」や「生徒が自己の在り方、生き方を考え、探究する価値のある課題を設定できるために、地学協働コーディネーターとしてできること」などをテーマに協議を展開。自校の総合的な探究の時間やコーディネーターとしての今後の役割を確認した。

 探究学習における生徒の課題設定においては、生徒が自分で課題を発見する過程を重視する必要性を強調した。

 このほか、コーディネーターとして今後の活動の見通しを持つために「学校と地域をつなぐために、地学協働コーディネーターとして期待されていること」について協議した。

 引き続き、社会教育課の国枝知主査がコーディネーターの基礎について講義した。

 国枝主査は、本年度から実施する北海道MA+CHプロジェクトの事業概要を説明した上で、協働のポイントとして「目的共有と相互理解」を提示。「地域」「学校」の異なる立場の主体が目的を共有し対等な立場で協力する「地学協働」について「学校の求めに応じることだけでは、学校への支援に過ぎない。目的に向かって、地域も当事者として主体的に活動することが重要」と説いた。

 また、コーディネーターの基本的な役割として①学校・地域のニーズの把握②ニーズに対応する教育資源・人材等の把握③支援者の募集・発掘・育成④教育プログラムの企画・提案⑤活動実施に当たっての調整⑥活動実施時の支援・人材対応⑦活動実施後のフォローアップ⑧情報提供・共有・発信―の8点を示し、高校と地域が協働した様々な取組事例を紹介した。

 このあと、コーディネーターとして取り組んでいる業務内容や業務で困っていること、課題等について情報交流した。

(道・道教委 2024-07-24付)

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