道教委 6年度SC活用事業 配置率90% 10管内で9割 特別支援は6P上昇し42%
(道・道教委 2024-07-23付)

表1
6年度スクールカウンセラー配置率(クリックすると拡大表示されます)

 道教委はスクールカウンセラー(SC)活用事業による6年度配置計画をまとめた。学校への訪問・派遣形態を含めた道内公立学校におけるSC配置率(札幌市と市町村の独自配置を除く)は90・0%と前年度からやや上昇し、10管内で9割以上となった。特別支援学校では42・4%で6・0ポイント上昇した。

 事業は国の補助事業を活用して平成13年度から開始。児童生徒へのカウンセリング、教員・保護者への助言を行うことで心の悩みの深刻化、いじめ・不登校などの問題行動の未然防止、早期発見・対応を図っている。

 広域分散な本道では、地域における人材の不足や移動時間の長さが大きな課題となっており、1つの学校に定期的に勤務する「単独型」、必要に応じて域内の小・中学校を訪問する「巡回型」、拠点校の中学校から域内の小学校にSCを派遣する「拠点・派遣型」の3類型で対応している。

 校種別の配置率をみると、小学校が91・4%、中学校が91・3%、義務教育学校が88・9%、中等教育学校が100%、特別支援学校が42・4%、高校が98・4%。

 前年度と比較すると、小学校で0・4ポイント、特別支援学校で6・0ポイント上昇した一方、中学校、義務教育学校でやや下降。全体で0・1ポイント上昇して90・0%となった。

 小・中学校、義務教育学校における配置率が100%となったのは空知、宗谷、根室の3管内で、宗谷が前年度に続き全校種で100%となっている。

 同事業では、緊急に児童生徒の心のケアを必要とする案件が生じた場合、道が任用するSCを未配置校に随時派遣。SCへの指導助言や研修を実施できるスーパーバイザーやエリア・スーパーバイザーの派遣も行っている。

 オンラインによるカウンセリングを実施しており、5年度から不登校の兆候のある児童生徒、保護者の不安・悩みに対応する「拠点型オンラインカウンセリング」を開始した。

 学校と児童生徒の自宅をつなぎ、カウンセリング後にコンサルテーションを行う形で学校の支援に当たっている。

(道・道教委 2024-07-23付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委・中島教育長 後志管内視察 答え導く授業に感心 小樽稲穂小など9ヵ所訪問

後志教育行政視察  【小樽発】道教委の中島俊明教育長は7月上旬の2日間、後志教育局や管内の学校を視察した。小樽市立稲穂小学校(遠藤隆典校長)など9ヵ所を訪問。1人1台端末の活用状況や校務推進による働き方改革の...

(2024-07-24)  全て読む

地学協働コーディネーター研修 目的共有と相互理解を 道教委 高校の探究等で講義

 道教委は7月上旬、オンラインで6年度第1回地学協働コーディネーター研修を実施した。高校における教育課程と探究や、コーディネーターの基礎について講義を行ったほか、コーディネーターとして取り組...

(2024-07-24)  全て読む

特セン “一人職”の支援充実へ 8、1月に応援セミナー 業務改善 実践成果等共有

 道立特別支援教育センターはことし8月と来年1月に、特別支援学校における養護教諭・栄養教諭等一人職のための応援セミナーを初開催する。対象は、道立特別支援学校に勤務する養護教諭112人、栄養教...

(2024-07-23)  全て読む

道教委 部活動指導力向上研修 夏・冬4日日程に拡充 熱中症対策、適切な負荷を解説

 道教委は本年度、部活動指導員、教員、地域クラブ指導者などを対象とする部活動指導力等向上研修を拡充する。夏・冬、A・B日程の4日日程とし、熱中症対策やトレーニング負荷などを解説する講義を開始...

(2024-07-23)  全て読む

道教委の菅原教育部長が宗谷管内視察 学校現場の現状把握へ 稚内中央小など7校訪問

菅原教育部長視察  【稚内発】道教委の菅原裕之教育部長が16日から2日間、稚内市と利尻島の学校を訪問した。児童生徒の授業の様子を見守るとともに、学校における業務改善に関する取組状況などを確認することで、今後の...

(2024-07-23)  全て読む

教員採用選考 1次検査合格率 道 過去最低の1.1倍に 札幌市は前年度同率1.5倍

 道教委は19日、7年度道・札幌市公立学校教員採用候補者選考検査第1次検査結果を公表した。道の選考検査の合格倍率は前年度と比べて0・1ポイント下降し、過去最低の1・1倍に。小学校では3年連続...

(2024-07-22)  全て読む

道教育推進会議が第3回会議 メンタルヘルス 対策強化を 報告書作成へ意見を交換

道教育推進会議  道教育推進会議(中村栄作会長)は10日、札幌市内の道第二水産ビルで第10期第3回会議を開いた。道教委の5年度活動状況に関する点検・評価報告書の取りまとめに向け審議。精神疾患による病気休職者...

(2024-07-22)  全て読む

道高校長協会等が文教施策要望 冷却効果の高い空調を 教頭確保に向けた待遇改善も

 道高校長協会(宮澤一会長)、道高校教頭・副校長会(成田豪会長)、道公立学校事務長会(鈴木貴之会長)は、道教委に対して7年度文教施策に関する要望書を提出した。夏の暑さ対策に向けて、冷却効果の...

(2024-07-22)  全て読む

窓枠簡易冷房の効果利用へ 道教委が検証結果を周知 換気、日射遮蔽の要点まとめる

 道教委は、窓枠型の簡易型空調機器の効果的な運用方法をまとめ、17日付で関係者に通知した。道立総合研究機構北方建築総合研究所と実施した実証試験結果をもとに、機器の使用方法、換気やサーキュレー...

(2024-07-19)  全て読む

宗谷局 部活動地域移行情報交換会 保護者理解 問題意識持って 留萌市教委が事例発表

宗谷局部活動地域移行情報交換会  【稚内発】宗谷教育局は9日、宗谷管内における学校部活動の地域移行に係る情報交換会をオンラインで開催した。管内市町村教委から23人が参加。留萌市教委が進める地域移行に関する発表や参加者間での...

(2024-07-18)  全て読む