窓枠簡易冷房の効果利用へ 道教委が検証結果を周知 換気、日射遮蔽の要点まとめる
(道・道教委 2024-07-19付)

 道教委は、窓枠型の簡易型空調機器の効果的な運用方法をまとめ、17日付で関係者に通知した。道立総合研究機構北方建築総合研究所と実施した実証試験結果をもとに、機器の使用方法、換気やサーキュレーター活用のポイントを整理。発砲スチロール板やアルミ箔付ボードを使った日射遮蔽の効果も明らかとなり、学校の実情に合わせて活用するよう呼びかけている

 道教委は6月10~21日、旭川東高校において簡易型空調機器の検証事業を実施。設置型の冷房設備と比べて限られている簡易型空調機器の冷却効果を高めるため、日射遮蔽や扇風機も併用した温度の変化を調査した。

 検証の結果、簡易型冷房の吹き出しは斜め向けよりも床と水平方向とすることが効果的であり、水平向きに使用すると高さ1・2㍍で約1度室温が低下することが分かった。

 また、運転時の窓開け換気は可能な限り上部2方向の窓を明けることが、窓上段の開閉が困難な場合、下段の窓と廊下窓を10~20㌢㍍開くことが効果的とした。

 上部の熱い空気と混ざらないよう、扇風機・サーキュレーターは床と水平方向に回し、児童生徒が座った頭の高さで空気を攪拌することで室内の温度がより低下。

 以上を踏まえ、①冷気の吹き出しは水平に②窓開け換気は上部に方向に③扇風機・サーキュレーターは横方向に空気を攪拌―することを提案。

 また、朝に教室内の温度が高い場合は窓を開けることが効果的と指摘。アルミ箔付ボードによる日射遮蔽によって教室内温度は3度程度、窓の表面温度は4度程度低下することが明らかとなり、教室内が暗くならない程度に遮蔽するなどの要点を示した。

 詳細は北方建築総合研究所の資料「学校における窓用エアコン等の効果的な運用方法の手引」に記載している。

(道・道教委 2024-07-19付)

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